【王都暗部襲来編】Epilogue
「……」
「あのさ、そんなに黙らないでほしい」
「私は仕方ない処置だと理解しております」
「だってなぁ…」
「…解答拒否」
「なっはっは!某の主君もそこそこに意地が悪いお人よのぉ!」
「口を慎め馬鹿者!考えあっての事だ。私はマスターを信じている」
それぞれが思い思いに言葉を発する
「…いじめるつもりはなかったんだけど、まぁ結果的にそうなってしまったね」
「しゃーないんすよ!あのガキアホそうですもん。俺だったらもっと二度と立ち上がれなくしてやりますよ!」
「…過剰暴力。目的見失っている」
「うるせーよ別にいーだろ!メソメソ泣くことしか出来ねーのは自分が弱いからだ!御師様に八つ当たりするのが間違いなんだよ!」
「うむ。それでも幼子ゆえ仕方あるまい。正直主君は少し楽しんでおったろ?」
「うーんどうでしょう……まぁ、やっと見つけた可能性、だからさ」
聖堂の中まだ光が差し込むギリギリの時間帯の中
彼らはいた
「どんな理由があれ貴き信念があるマスターを理解できない子供が悪い。後半の話には私も少し同意する」
「はぁー、生真面目オルドに同調されてもねぇ」
「…舐めた小僧だ。躾けてやるのも吝かではない」
「はっ、いってろ」
「…」
「こらこら喧嘩はやめるでござるよ主君の御前でござるぞ!」
「いつまでそのエセ侍言葉使ってんだよおっさん!」
「……いってはならぬことを言ったな小童。尻を出せ百叩きにしてくれる」
「なっ!誰がされるかよ迷子のオンボロ侍!」
「…‥プフ」
「うぬお主まで」
「……不覚」
「静かにしろ」
シルヴァがただ一言言い放つ
騒いでいた彼ら達は大人しくなる
「皇国外で五人も揃うのは初めてだからね嬉しいんだろう」
「……それは関係はないと思いますぜ御師様…」
「そう?」
「それより話だ」
騎士達が姿勢を正す
「この度女王陛下と共にこの国に来てわかったことがある。まずは外なる神の襲来、つまりこちら側に進行する気があると言うことだね」
「あんなの楽ちんですぜ!」
「…静聴」
「チッ」
「あれはただの指先。君たちはこれからより困難な敵と戦うことになるだろう」
面々は気を高める
「そして彼、セウス・クルースベルによって新たな可能性がわかった」
皆次の言葉を待つ
「この世界の終末を変えられるかもしれない」
そうただ一言
終わりと始まりを知らせる
晩鐘が鳴り響いた
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