25・犯罪監視網スペシャルネットワークG

 200X年。

 日本警察は一大プロジェクトを立ち上げた。

 それは日本全国の一般市民に協力を要請し、一大犯罪監視網を造り上げるという物だった。



 ラーメン屋の店主。

 マクドナルドの店員。

 一般サラリーマン。

 八百屋の主人。

 専業主婦。



 あらゆる人間が犯罪に目を光らせ、そして犯罪の匂いを嗅ぎつければ、すぐさま専用回線に連絡。

 即座に警察が対応し、犯罪を未然に防ぐ。



 それは、あらゆる犯罪の可能性を見逃さない、犯罪監視網スペシャルネットワークG!



 と、いうのを考えたそうなんだが、しかし要請した一般市民から断られた。



「いやぁ、そう言う眼でお客さんをじろじろ見ると、嫌がられて店に来なくなるじゃないですか。勘弁してくださいよぉ」



 という感じで、断った。

 まあ、当たり前だよな。

 ラーメン屋に行ったり、牛丼屋に行ったり、マクドナルドに行ったりしただけで、店員から犯罪者を見る目で見られれば、そんな店 行かなくなるに決まっている。



 しかしお巡りさん様は、静かな怒りを燃やすのであった。

「みんな分かっちゃいないんだ。どれだけ犯罪の温床に溢れているのかをな。だから協力しない。考えることが出来ないんだ」



 考えることが出来ないのはどっちだって。

 マジでお巡りさん様 頭弱い。



 そんな感じ。

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