第21話 良くも悪くも戦国時代だったのだ

慧仁親王 大坂城 1522年


 軽くブレイクタイム。お茶を啜りながら暫し考える。


「問題は、誰を残して、誰を切るかだ。道州制を敷くとして、その数12〜15。残れる家はそれだけだ。実は尼子を残すか切るかだけなんだ。後は今決めた」

「尼子ですか。では、何故、尼子を切るのかお聞かせ下さい。」

「ここ数年、1番領地拡大に積極的だったのが尼子だ。つまり、民の命を1番軽く考えてるのが尼子だ」

「では、何故切れませんか?」

「代わりに任せられる人材が居ない」

「なるほど、それは痛いですね」

「いや、閃いた! 今川だ! 今川の領地替えだ! 偽公家だ、良い様に言い含めれば。そしてその内側に一条を入れよう」

「なかなか宜しい様で」

「やはり相談役は必要だな。誰かに話すだけで考えが纏まる。元長、ご苦労。助かった」

「いえ、勿体ないお言葉。それがし何も致しておりません」

「今日はありがとう。下がって良いぞ」

「それでは失礼します」


「雅綱、一回京に戻ろうか、舟で帰ってみたい。手配してくれ」

「御意に」


〜・〜


「三好殿、時間を作って上洛してくれ。陛下へ拝謁できる様に手配する」

「はっ、畏まりました」

「晴元、励めよ」

「はっ、有り難う御座います」

「では、また会おう」


 大坂の天満橋から京の伏見・豊後橋、舟で12時間ぐらいだそうだ。川を登るのなんて初めてなので楽しみだ。ただ、夜間舟なので風景などは楽しめない。でも、来た時の様に馬で8時間とか幼児の身には辛すぎた。伏見から御所までも、まあまあ距離は有るからね。

 では、朝餉を食べて、お昼寝をしておこうかな。


〜・〜


 忘れてた。2月だった。夜の川の上がこんなに寒いとは。やっぱり思いつきで行動するのは良くないな。

 朝の6時前に伏見に着いた。まだ、夜も明けていない。ここからは雅綱におんぶされて馬上となる。まだ眠いから、寝ちゃいそう。


〜・〜


 気がつくと、御所の自分の部屋に居た。有り難う雅綱。快適だったよ。

 

 さて、一旦落ち着こう。

 知らない内に自分が焦っているのに気がついた。周囲のリアクションが余りにも遅いのだ。しかし、大坂から京に戻るのに1日かかる時代なんだ。物事が動き出すまで、そりゃ時間がかかるよな。

 まだ2歳。焦らずやって行こう。


 ん〜。俺って何が原因で9歳で死んだんだろう……。焦るべきなのかな?

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