ただのアニオタですがクラスの女子をスカウトしようとしています

雪幡蒼

 プロローグ

 サブカルチャー大国・日本。

 数々のアニメーションに漫画などそのサブカルチャー文化は世界一といわれている。

 そしてそれらを愛好する人々を世間は「オタク」と呼ぶ。

 俺・江村億斗もそんな深いオタクの一人だ。

 季節が変わるごとの三カ月周期で訪れる毎シーズンの新アニメチェックは欠かせない。

 春の四月と夏の七月に秋の十月と冬の一月はシーズンごとの新アニメが大量に放送開始となる。

 俺はその新アニメを全て録画して、必ず一話を全てチェックする。

 一話を見て視聴継続か一話切りするを分けることが多いのがアニオタだが俺の場合は新アニメは基本的に三話までは必ず視聴をしてから決める。

 でもやっぱり三話まで見ても視聴切りするアニメもあればそれでもほとんどのアニメはきっちり最終回まで見届ける。

 一日に三十分アニメを約二時間かけてみるので日々アニメを四本は必ず消化するのが日課かな。

 元々は俺の親が無類のアニメ好きでいわゆるオタっ婚という出会いで結婚したので俺は幼少時からアニメを大量に見せられていた。

 そのおかげですっかり物心つく頃からアニメ好きになっていて小学校ではアニメマスターといわれるほどに一番アニメを見ている児童とまでいわれた。

 子供の頃は周囲も子供なのでアニメを見ている子も多くて、アニメをたくさん見ている俺はそれだけでいつも話題の中心にいた。

 けれどそれが続くのは小学校低学年までで、高学年にもなるとみんな次第にアニメは卒業して趣味はゲームや芸能人にへと移り変わっていく。

 俺はそれでもアニメ好きのスタンスは変えなかった。

 そして好きなのはアニメだけではない。流行の漫画にライトノベル、ゲームなどオタクカルチャーといわれる二次元ものには一通り目を通すのだ。

 それでもやっぱり一番目を通す機会が多いのは作業をしながらでも流しておける、つまり別のことをしながらでも視聴ができるアニメなのだ。

 俺の周りはそういったオタクをオタクといってバカにしたりする人は多少はいたが、高校に入学してからもそういった同じ趣味の友人も多くはないが同じクラスにもできていた。

 教室では友人とアニメの話をするし、そんな日常を謳歌していた。

 もちろん学業が本業だから勉強もきっちりする。そのおかげで趣味と学業の両立はできていてオタク趣味を楽しみつつむ常に成績は真ん中より上をキープしている。

 だから学校へ行って家に帰って勉強が終わればあとは自由な時間でアニメを見ることに費やす。

 自由時間でアニメや勉強というバランスだと寝るのは遅くなって深夜なんてことも日常だけれど、寝不足な日があっても趣味を楽しめるのならと全然苦痛ではない。

 元々俺は昔からアニメが好きで新シーズンのアニメは一通りチェックするし、休日など時間があればネット配信で過去に放送された昔のアニメもかなり視聴している。

 そのくらい日々の日常がアニメ尽くしなのである。

 今まで視聴してきたアニメの本数は数知れない。

 ワンシーズンごとに約二十本のアニメを視聴しているのでそれならば1クールアニメをワンシーズンごとに約二十本視聴しているのなら一年間で四クールとしてそれならば一年で二十×四は八十本、つまり一年で約八十本のアニメタイトルを視聴していることになる。

それを小学校から数年ほど続けているのでそれならば今までに数百本ものアニメを視聴してきたことになるだろう。

 これは、そんなアニメ好きな男子高校生である江村億斗の物語。

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