迷宮無頼漢たちの生命保険(略)Deetwo様作

迷宮無頼漢たちの生命保険 ~もしもの時はわたしたちが責任を持って回収・蘇生いたします。ただし費用は2倍でそちら持ち~


【あらすじ引用】

エバ・ライスライトは最初の迷宮探索でいきなり死んだ。でも生き返った。


神の奇跡? 魔王の呪い? いやいや、たった1枚の契約書のため。

契約者が迷宮で死んだ場合、回収して蘇生させる”迷宮保険”。

ただし、蘇生費用は2倍で契約者の負担の、悪名高き金融商品。

エバはその保険に訳がわからないまま加入していたのだ。

しかも保険に加入していたのは自分だけ。他の仲間は今も迷宮で屍を晒している。

いきなり多額の借金を背負ってしまったエバは、それでも仲間を『回収』するため ”保険屋”アッシュロードと再び死の迷宮に挑む!


灰と隣り合わせな世界で繰り広げられる、エバとアッシュロードの保険屋商売、いざ開業!


【良いところ3点】

1*ドキドキが止まらない。タイトルを読んだだけでいつ死んでしまうのかドキドキしまう物語。なので、一話目は前後編となっているにも関わらず、今か?大丈夫なのか?まだ生きてるのか?とドキドキしてしまう物語。かなりハラハラ展開。ホッとしたのも束の間、予告通り屍に。ええええ、何が起きたの⁈と、読者も混乱。詳しく書かれているので、何が起きているのかは分かる。ただ、この急展開は主人公にとっても読者にとっても、寝耳に水。書き方と展開が巧い!

2*知らぬ間に保険屋と契約していた主人公。この後の展開で自分がどういう状況に置かれているのか分かるわけだが、そもそも自分たちパーティがどういうものなのか、会話の中で明かされていくというのが自然であり興味深い。そんな事情があったのか!という流れが良い。驚きの連続であり、興味や関心が持続する展開だ。

3*主人公の性格が個性的。友達というものに対しての、もはや執念といっていいほどの”助ける”。自分が足手まといになると分かっていながら、病的に執着するのが面白い。思わず笑ってしまう。優しさ、友愛なのだろうが、度が過ぎると面白いことに気づく。全体的に、予想を遥かに上回る面白さ。設定は細かく、分かりやすい。説明の流れが非常に巧いと感じた。

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