1/31
売れるとか売れないとかもう仕方がなかった。私1人だけではどうしようもない。文章を読もう、本を買おうと思う人は私が思うよりずっと少ない。
だが、その少数派にも伝わらない文章を書き続けるばかりで何が作品だと言うんだ。
結局のところ才能がなんだ、私はもともと何ももっていない。
だからもういいじゃないか。これまでの孤独とこれからの未来がどうなったっていいって思えるぐらい美しいものをつくりたかっただけだ。
これまでの文章であなたが生きたいとか、死にたくない、こんな人になりたくない、と思えたなら。いや、別にそれはどうでもよくなってきた。
これまでもたくさんの人が亡くなってきたよ。僕も死にたいと思ってきたし、でも亡くなって欲しくなかった人も間違いなく存在していた。
彼ら彼女らが生きていたことが僕にとって励ましになればよかったんだが、僕は自分のことばかりでそんな風には生きられなかったよ。だから、こんな文章を書くのはもうやめよう。
これからはこれからの話をしよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます