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「『人の夢を喰い散らして、平然な顔をしている連中を一人残らず殺してやりたい。』水上は殺し屋の面接でそう答えた。

道悦は『動機としては良い。しかし、そんな人間がいるとしたら、おそらく人類全員だ。

君が死ぬまでにそれは達成できるのかな?

そこの考えを聞かせて欲しい。』

興味があるのか、ないのか、判別しにくい表情で言った。

『人には負ける瞬間が誰しも訪れます。運動、勉強、容姿、それら全ては個々のステータスで、最も優劣が付きやすいものが容姿です。

容姿が整っていれば、整っていないものに比べて多少の人生のアドバンテージが生まれてくる。だからこそ、叶わない夢が劣っている人間にとって分不相応だと罵られる。

生まれついた時点で、ほとんど人生のレールは決まっているんです。

そのレールを私が外してあげるよということを全世界に示してあげないといけないんです。』」


つまらない文章を書き上げた。

もうやめだ、やめ。

大人しく絵を描くことにしよう。

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