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桜を見た。
美しかった。
この木が美しいのは死体が根っこの奥に埋まっているからと彼は言っていた。
彼の見えている世界と僕の見えている世界はひどくかけ離れていた。
しかし、どこかの部分で彼と僕は繋がっていた。そう信じていた。
川沿いのベンチで横たわっている老人が、
春惑い、桜の木にも、ひしがれる。と
詩っていた。
僕は心臓の鼓動に耳をすました。
いつの日にか、音が聞こえなくなる。
想像するだけで恐ろしくなる。
今のうちに目を大切にしようと思えた。
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