第18話 確率的に貧困になる世界
1コマ目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
テレビ「さあ、今年もやってまいりました。貧困ルーレット! 世界120億人の中から貧困層になる人をルーレットで決める、運命の一日です」
A「おい、始まったぞ!」
B「待って、今ポップコーン作ってるから」
――――――――――――――—————————―――――――――――――—
2コマ目
――――――――――――――――――――――――――――――――――――—
テレビ「貧困層に選ばれる確率は6分の1。全世界の人々にその可能性があります。さあ、今まさに抽選が始まりました! 結果が出ます! 出ました!」
A「よし! 貧困層じゃない。やった! やった!」
テレビ「たった今、20億人の貧困層が生まれました。つづいて富裕層を決める抽選が行われます。その確率はおよそ10分の1――」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3コマ目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
B「お、Twitterで16年連続で貧困層になってしまった人がめちゃくちゃバズってる。運の悪い奴が悪いとか、ひどいこと言ってる奴もいるな」
A「まあ確率的に決まるんだから仕方ないよな」
B「あっでも色んなところで貧困層支援プロジェクトが動きはじめてるぞ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4コマ目
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
A「そりゃそうだろ。どれだけ努力しても、貧困になってしまうときはなってしまうんだし、いつ自分が運悪く貧困層になってしまうかわからない。逆に、何の努力をしなくても運よく富裕層になれたりもする。だから、自分が貧困層になってしまったときのために、富裕層になった人や余裕のある人たちが支援プロジェクトをはじめるんだ。この世界はそうやってずっと続いてきたんだよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
おわり
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます