第16話

 コメブラの二回目配信が終わって翌日。僕のスマホにマネージャーさんから、ラインが来ていた。『コラボについて……』そんなタイトルで書かれたラインには、そろそろ同期とコラボしてください!! といった事がみっちりと500文字て書かれていた。


 コラボかぁ。 最初は誰とコラボしようか?

 そんな思いが頭の中に浮かぶ。 まずはノエルちゃんとコラボしたい。 ノエルちゃんとコメブラのコラボ配信をやってみたい!! 


 僕はそう思ってノエルちゃんにDMを送った。


『ノエルちゃん! 今度一緒にコラボしない?』forノエル


 僕がノエルちゃんにDMを送ってから数分が経つと、もう僕の所に返信が届いた。


『夜空よ!! 我と会い違うのじゃな! フッ! 楽しみにしてるのじゃ!」


 ノエルちゃんらしい返信に僕は必然と笑みが漏れる。 やっぱりノエルちゃんは可愛い。

 みんなは僕が演じる夜空が可愛いと言ってくれるけど、僕なんかより二人のほうが可愛い。僕は、ノエルちゃんから返信が来たことを確認して眠りについた。………



 翌日。僕は緊張しながら学校へ向かった。普通は緊張しないのだが、今回はノエルちゃんのコラボについて考えて緊張しまくりなのだ!!  もし、僕の発言がノエルちゃんの気に触ってしまったらどうしよう? 


 今日早く起きたらノエルちゃんから明後日コラボしよう! とメッセージが届いていた。

 だから、明後日にコラボ配信をするのだ!


 本当何をすれば良いんだろう? 僕がそんなこと考えていると、乃恵留ちゃんと賢人が僕に声をかけて来た。


「よ! 海里!! なんか悩んてるのか?」


「おはよう。海里くん。大丈夫?」


 そんな声で僕は二人が声を掛けてくれた事に気付く。気付いた僕は二人に向かって言葉を発した。



「うん。 友達と話しながら遊ぶつもりなんだけど、何を話せばいいか分からなくて……」僕のその言葉に二人は意見を言ってくれた。 


「その友達の特徴は?」

「まぁ、趣味とかで話せばいいんじゃね!」


 二人のアドバイスに僕は答える。


「ありがとう! ふたりとも!! 遊ぶ相手は同…いや、同じバイトの人だからさ、なんか心配で……」僕がそう言った時、賢人は、普通だったが、乃恵留ちゃんは、なんか考えていた。 何かあったのだろうか? 僕は二人に感謝を言って授業の準備をし始めた。


 そして授業が何もなく終わり、帰るときになった頃、僕が帰ろうとすると、下駄箱にある手紙が入っていた。 もしや? ラブレター? そんな思いが一瞬頭の中に浮かんだけどすぐ消える。 呼ばれたのは学校から徒歩5分もかからない公園だった。僕は待たせないように足早で公園へと向かう。


 そして僕が公園について、待っていたのは、友達の如月乃恵留ちゃんだった。………


 僕は乃恵留ちゃんに言葉を発する。


「なんかようかな? 乃恵留ちゃん。」

 僕のその言葉に乃恵留ちゃんは答えた。


「海里くんって、天原夜空ってVTuber知ってる?」

 僕は一瞬背筋に汗が流れたように感じた。もしかして、バレた? だから今日の朝、考えていた? そんな考えが頭の中に浮かびながらも、僕は


「うん。知っているけど、それが何?」

 と答える。すると乃恵留ちゃんは僕に切羽詰まった質問を投げかけた。


「夜空ちゃんって、海里くんでしょ?」

 なんで、気付いたのか? 僕はそう頭で考えながら、言葉を発する。


「そうだよ。僕は天原夜空として活動している。  けどよく分かったね。」すると乃恵留ちゃんはぼくに言った。


「だって、似ているから…… けど、良かった。」そう言って乃恵留ちゃんは息を吸った。そして、「やっと会えたのじゃ!! 生夜空よ!!」乃恵留ちゃんはそう言って僕に向かって飛び乗ってきた。


 へ? 僕はまだ現実を理解できていなかった。今何が起きてるの? すると乃恵留ちゃんが僕に言った。


「ねぇ海里くん。私が海里くん、いや夜空と出会ったんだからさ、今日オフコラボしようよ!!」


「そ、そもそもオフコラボとかって、乃恵留ちゃんもVTuberなの?」


 僕のその言葉に乃恵留ちゃんは答えた。


「分からないのかな? 私は、我は、悪食ノエルなのじゃ!!」


 あっ。僕の目の前にノエルちゃんが現れた。

 だんだんと状況を理解する。友達の如月乃恵留ちゃんはVTuberの悪食ノエル。僕の同期だったんだ! けど凄い確率だ。同じ学校に、同期が居るなんて……


 あれ? さっきノエルちゃんはなんて言ったけ? ふとノエルちゃんが言ったことを思い出すと、僕は絶叫した。


「オフコラボぉ!!!!」


「やだ! まずは普通コラボが良い!!」


 僕は必死に駄々をこねる。 けど、乃恵留ちゃんには勝てなかった。僕は強制的にオフコラボをする事になってしまった。コラボする場所はノエルちゃんの家らしい。僕は一度も人の家にあがったこともないのだ。


 あぁ、不安だ。僕はそんな思いを持ちながらも、ツイッターに広告とマネージャーさんに報告をした。


(天原夜空)

 #普通にしたかったのに、悪魔にさらわれた!! みんな!!僕の勇姿をみて!!

 #悪食ノエル×天原夜空 オフコラボ

 #Vオフィス



 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………


 ということで、投稿遅れてすいませんでした。今日は、日常と、ノエルの正体発覚からのオフコラボでした。オフコラボが来ると思ってる人は少なかったでしょう? 


 次回はオフコラボです!! お楽しみに!!


 この話が面白いと思ってくれたのならフォロー、レビューその他諸々してくださったら嬉しいです。














  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る