第2話エローナさんはこんな人
2話
あの自己紹介をした後のエローナさんの注目度は、高かった。クラスの生徒は、もちろん違うクラスの生徒までがエローナさんを質問攻めしていた。だが俺にあの大勢の中に入っていける勇気もないし、あんなめちゃくちゃカワイイ娘に、話しかけることなど不可能だ。槍田からの話は頭によぎったが、俺は男たちと下ネタを話していた。
「いやさなんでさ、チンコって大きくなったり固くなると思うよ」
「その話ワタシ、キョーミありマース」
一瞬、頭が今おこった状況を理解できずにいた。俺のクソみたいな疑問に興味を示した人間は、あろうことかあのエロい転校生エローナさんだった。
「えっ!?エローナさんはこういう話興味あるの?」
「ハイッ!興味ありありデース。」
彼女の名誉を考え、俺は彼女を教室から連れ出し人がいない廊下へ行った。
「ごめんね連れ出して。君みたいな人が教室で、あんな発言したらちょっとね」
「はぁあ。そんなことよりちんちんがなぜ、大きくなったり固くなるのかについて考えましょう。」
カタコトだった彼女の話し方がいきなり饒舌になった。
「まっまず俺の持論としては、チンコは犬とかのしっぽみたいな物だと考えてる。犬のしっぽは感情によって動いている。なので、人はその部分が、チンコだったというわけさ。」
「なるほどでは、ワタシの持論としてはちんちんは貝のような物だと考えています。貝は縮んだり大きくなっり固くなったりします。なのでワタシは貝とちんちんは同じだと思います。」
「俺と同じように、なぜチンコが大きくなったり固くなるのかという論題に答える人がいるなんて」
「ワタシも驚きましたニホンにこんな人があの人以外にいたなんて。ひとつ提案なんですけどスマートフォンで調べませんか」
「スマホで調べないからこういう話は楽しいんじゃないんか!!!」
「すみません試すような真似をして」
「ん?」
「こういう話をしている時にすぐスマートフォンで調べる人がいたんです。その時ワタシは、凄くがっかりしてしまって。あなたが、そういう人じゃなくてよかったです」
「なんか君とはいい友達になれそうだよ。ああ俺は、田中って言うんだ」
「田中さんワタシもいい友達になれると思います。ワタシのことはエローナでいいですよ」
「よろしくエローナさん」
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