第5話 ハッブル定数は複数ある

宇宙=玉ねぎ説では、宇宙が層構造になっていることを書きました。

似たような例では、地球そのものの内部構造を思い浮かべてください。


地球の中心部には、鉄製のコアがあり、次にマントル層、マグマ層、地表、大気層というような層構造になっていることが、科学者により解明されています。


我々人間始め生物は、地表と大気層で暮らしています。

ご承知のとおり、地表をいくら探しても地球の中心はありません。地下深い場所にあるからです。


宇宙におけるビッグバン中心(グラウンド・ゼロ)も、望遠鏡でいくら探しても見つかりません。しかし、グラウンド・ゼロは、たしかにあります。地球で例えれば、地下深くに地球中心がある、同じように宇宙のいずれかの方向の遥か彼方にビッグバン中心があることになります。


では、どうすれば、その中心方向を知ることができるのか?

これは、層構造の特徴を使います。玉ねぎの層を1つ外して眺めてみてください。

輪切りにした玉ねぎの場合、トーラス構造になった輪っかができますが、ゆるやかにカーブしています。


ビッグバン中心へ向かう側を「下」、ビッグバン中心から遠ざかる側を「上」、層に沿った方向を「前後・左右」とした場合、上下方向(天地方向)の膨張係数と前後左右方向の膨張係数が、まったく同じであるより、異なる可能性の方が高くなります。つまり、ハッブル定数が2つ存在することになります。


さらに、層が円弧を描いていることから、天地と前後左右の合成ベクトルは、「下」側が大きく、「上」側が小さくなります。


現在、ハッブル定数は、観測技術の発達で、誤差は小さくなって来ていますが、まだ特定の値に決まっておらず、誤差(幅)を持って定義されています。


過去の観測結果から、74.0±1.4と67.4±0.5の2つの値に偏りがあるようです。

どちらの説も説得力があり、決められないようです。このことは、宇宙玉ねぎ説にとっては有利なことだと思っています。ハッブル定数が大きいほうが、内側(ビッグバングラウンドゼロ方向)で、小さい方が外側の合成ベクトル値になっていると考えられます。


ハッブル定数を決めるための基準星の場所にもよりますが、前述の法則を考慮して、ハッブル定数の分布を調べ、偏りがあるならば、より詳しく調べることで、宇宙層の曲率も計算できるのではないか、と思います。


宇宙層の曲率がわかれば、宇宙の大きさもわかってきます。また、ビッグバン中心の方向もわかるでしょう。




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