第6話 俺の娘
幾多は子供をあやしながら
穂乃香を見て微笑んだ。
「どうして、泣いたの?」
一言も話せ無い穂乃香を見て
決心したように篤志は言った。
「俺は、貴方が好きでした。
先輩の奥さんと知りながら
気持ちは止められなかった。
君の気持ちが知りたい。」
「え?っと幾多さんは
26ですよね。」
「25‼」
「・・私バツイチですよ。
それにシングルですし」
「プッ
シングルじゃないと告りません
貴方がシングルになったから
こそ、告白しています
ずっと貴方がすきでした。」
「私・・・でいいの?」
「貴方ががいい。」
「・・・・からかってる?」
「いや、僕は本気だから。」
彼の澄んだ目は深く穂乃香を
見つめていて、目をそらす事が
出来なかった。
「ありがとう。」
「それって、OKって事?」
篤志は恐る恐る確かめる。
「うん。」
穂乃香ははにかみながらうなずいた。
.やった━━━w
「そおか、そか‼じゃあ子供の名前
決めて俺が出しに行くよ‼
確か14日迄に出すんだよな‼」
「うん。
あのね、もう決めてあるの‼」
「エッ๑•́ ₃ •̀๑父親の
俺は参加できないの?
父親は早いかもだけどいずれは
そうなりたい。
いやなる。
穂乃香だけできめたの?」
思い切って呼び捨てて見た
穂乃香もニッコリ笑って
「うん、ど━━━━してもこの
名前がいいの‼」
「そうかじゃあ発表❗️して。」
ワクワクしながら篤志は子供を
手際よく抱きあやしつつ
穂乃香の命名式を聞いた。
「幾多篤志の志と私の穂乃香の
穂を取って 志穂♪」
ぽかーん~ 俺は唖然
「?だめ?」
「志穂、志穂俺の娘でいい?
父親の欄には俺の名前書いて
いい?」
うるうるしながら見上げてくる篤志に
「それは・・?まだ書けないと
思うよ。
でも、こっちがお願いしたい!
ほんとにいいの?いいの?
結婚禁止期間が終わってから
だけど」
ウンウンと篤志は頷いた。
「半年は婚姻届出せないけど
それくらい我慢しょう。
あ‼カルボナーラ覚めたね」
急に元気になった篤志は志穂を
ベビーベッドには寝かしたく
無かった。
出来たらずっとだいていたい。
「せっかく幾多さんが作って
くれたから私食べる‼」
「いや作り直すよ。」
「ん━━ん、食べる‼」
「大丈夫、グラタンにすれば
美味しくなる。」
「それに(///ω///)な‼ あのぉ~」
「なに?どうしたの?」
「幾多さんってのはちょっと‼」
「え?」
「俺は年下だし
呼び捨てでいいし ´>///<`」
「え、ああ、ね。
…ドキドキ篤・・志さん
でいいの?」
「いやョビステでお願いしたい。」
「篤志って呼ぶの急に?‼」
「パアアァうん。」
「フフフ変なの‼」
篤志は手際よくカルボナーラを
グラタンに変身させた。
ふーはぁフゥ
アチチチチアッチィ~
向かい側には篤志が暖かい
微笑みを浮かべている。
そして🥄スプーンを握る手を掴んで
「俺‼ 頑張るよ、君に好きになって
貰えるように‼」
「・・・え?ゴメンなさい💦」
穂乃香は掴まれた手の力を抜いて
篤志を見た。
「えっそんなぁ!」
項垂れた篤志を見て
「もう好きになっちゃった(๑˃̵ᴗ˂̵)
頑張らなくてイイヨ‼」
(º ⌓º )ポカーン
「こんなにイケメン君が
私を捕まえてくれて
惚れない女はいませ━━━━ん。」
篤志は口に入ったカルボナーラの
リメイクグラタンをゴクッと
飲み込んで放心状態‼
「嬉し過ぎて動けない」
篤志は、志穂のベッドに
フラフラと近寄り声を出さないで
バンザイヽ(^。^)ノ
バンザイヽ(^。^)ノ
バンザイヽ(^。^)ノ
万歳三唱をして穂乃香を見た。
それはもう、満面な笑顔で‼
それから、産後で動けない穂乃香の
代わりに出生届と、子供手当ての
必要書類を提出した。
志穂の手続きはほぼ完了
帰り前田佳奈と連れ立って歩く
坂口陽仁を見つけた。
2人は仲良く寄り添いながら歩いて
いたが、陽仁を見た篤志は首を
掲げた。
先輩はもっとガッチリしていたはず
今は少し太っていて脂ギッシュ
に見えた。
前田佳奈もチョッチ━━━小デブ
な感じ?
「やばいっす‼」
篤志はコソコソと見つから
無いように市役所を出た。
2人で市役所に来たとゆう事は?
篤志はスマホでカレンダーを
インストールして今日の日付を見た。
五月25日大安吉日、この流れなら
やはり婚姻届提出か?
先輩は穂乃香と別れたあと
暴飲暴食、
酒飲みながらのキャバクラ
その後帰りの〆はお持ち帰りの女と
お決まりは大好きな🍜
独身に戻った彼は自由三昧〃‼
やりたい放題
「全くぅ先輩懲りないな‼
同じ事くりかえすのかよ、
オマケに佳奈も一緒にいるから
太ってんじゃん。ザマァ」
もう関係ない奴の事だ、臨月の
穂乃香を見捨てたバッだ、
あんな可愛らしい志穂を見捨てた
奴だ、もう関わり会うのは辞めだ‼
篤志は怒りながら市役所を後にした。
「ただい~ な‼ 何やってんの?」
「(エヘヘ篤志が帰ってくる頃
と思って晩御飯作った。」
「ウワ、有難いけどやめて‼
産後の日立が悪くなったら
ど━━━━━すんの‼
駄目でしょ‼」
篤志は洗面所に行き手洗い嗽を
済ませ、穂乃香の付けていた
エプロンをむしり取り
「えっ、あの~あれぇ~」
ヒョイと抱えあげ
ソファに穂乃香を座らせた。
「後20日は安静、分かってる?」
「は・・・い‼」
過保護過ぎる篤志に笑いながら
従った。
「チッ目を離すとコレだ‼」
篤志の愚痴を聞きながら
愛されてる幸せを噛み締めた。
陽仁の時には無かった安心感
ホッとする瞬間
これが世に言う愛妻家とゆうものか
まだ婚姻届は出せないけど
篤志は本当の夫だと
穂乃香には思えた。
「ねえ婚姻届も出したし
ソロソロ
社長にお願いしてもいいよね?」
「は?何を‼」
「またまたぁ~」
「陽仁の出世よ‼」
「ん?なんの事だよーw出世って」
「は?それは人事部がやる事で
俺が頼んでも無理‼」
「ええっ ; 0ᾥ0 だって
陽仁、社長と親戚なんでしょ?
だから出世も早かったんじゃん。」
「おいおい佳奈、何を言ってっか
わかんないんだけど?
なんで社長と親戚なんだ?」
「嘘でしょ、社内でウワサだったよ
陽仁の出世が同期より早いのは
社長が親戚で陽仁が跡取りだから
って・・・‼」
「はぁ(ΦдΦ)ガセガセ
俺の叔父さんは定年して
スーパーに再就職して時給1000円
だって言ってたぞ」
「・・・・・マジ?」
「嘘ついてどうすんの?
ほら唐揚げ食べよう!
ピザも早く食べるぞ‼」
「へ?・・・」
「あんま考えるな笑
そのうちバリバリ出世するから‼」
ガックリ꒰๑ ᷄ω ᷅꒱ショボーン
「その内って何時よ‼」
「ねえ、何時よ‼?それに陽仁なんか
最近太ってない?」
「そうか~マダマダ大丈夫だヨ‼
それより佳奈こそ、
太ったんじゃない?
ほらこの辺‼」
陽仁は佳奈のウエストの肉をギュッ
と掴んだ。
「イテイテイテ、イタ━━━━イ‼」
「陽仁だってほらココ
お腹まあるくなってるよ‼
前はさぁ身体引き締まって
カッコ良かった
のにィ〰︎〰︎‼」
ポンポンポ━━━━━━ン🐖‼
佳奈は陽仁のモッコリしたお腹を
叩いて「ハァ・・」溜息を着いた。
「なぁ 佳奈飯作れよ…
俺このままじゃあヤバ‼
穂乃香みたいな美味い料理」
陽仁は風呂上がりの体型を鏡に
写し気にしながら佳奈に言った。
「え~料理できないも━━ん。」
「おいおい、料理勉強しろよ‼
しかも洗濯溜まってるし
部屋も汚ねーし‼」
「え?やった事無いし、
ハウスキーパー頼んでよ!
それか陽仁やってよ〰︎〰︎w
私家事苦手
せっかくのネイルも手も
荒れちゃう・・・
ぜ━━━━━━ったいヤダε٩。•ˇ₃ˇ•。۶з」
「は?穂乃香は腹が太くても
やってたぞ‼
飯も美味かったし部屋もキレイ
だったし、」
「プイッ何よ
専業主婦と一緒にしないデ‼」
「穂乃香は仕事してる時も
キチンとやってた💢ぞ‼」
「何よ〰︎〰︎〰︎ボカ👣ッ」
佳奈は陽仁の背中を足裏で蹴った‼
「あんな子持ちオバサン嫌だから
離婚したんでしょ‼
今更何よ‼」
「暴力かよ‼ 」
陽仁もつい声を荒らげた。
「アンタが未練たらしいからよ!
悔しかったら、出世しなさいよ!
前はあんなカッコ良かったのにぃ
それに会社の跡取りって聞いたから
私、私結婚したのにぃ〰︎〰︎」
今タヌキじゃん。
しかも詐欺じゃーん。
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