秒殺怪談録 真実少年の覚書「変なイキモノ」２冊目

－３５－ 「年寄り幽霊」

　学校の裏山の、よく聞く怪談の一つ。

　霊感の強い人が裏山に入ると、大体見る羽目になる。

　僕もかなりよく見るけれど、裏山内の色んな場所にいて、どれも別々の幽霊だ。

　昔の粗末な着物を来たお爺さんやお婆さんの幽霊で、獣に食われた様なボロボロの姿だったり、皺々に干からびてミイラみたいだったり、手足を縛られていたり、姿も様々。

　共通しているのは、皆元気がなくて、足が遅かったり動けないから、逃げるのはすごく簡単だ。