売店とソフトクリーム

オヤジと店主の婆さんが仲良く話している。


まるでスナックのような感じ。


温かい雰囲気だ。


「あの、ソフトクリーム売ってますか」


婆さんに向かって注文する。


「あー、はいはい」


年の割には軽快に動き、店主はソフトクリームを作りに手早く取り掛かる。


しかし、様子を見ていると、ツイストが上手く作れないようだ。


ソフトクリームは、バニラとピーナッツのミックスソフト。


さっきまで手こずっていたように見えたが、最後は上手くまとめたらしい。


「はい、どうぞ。310円ね」


「ここ310系の電車が走ってるから、それにちなんで、ね」


「若い人のお陰だね」


そう言って笑顔で店主はソフトクリームを差し出す。


「ありがとう」


ソフトクリームは、溶けていた。

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