最終話 エピローグ

 アリスと結婚して、初夜を迎えた2ヶ月後、

アリスの妊娠がわかった。



 無事に男の子が産まれた。あとその次の年には女の子が産まれた。


 この世界では、貴族は一夫多妻が普通なのだから、他の貴族の令嬢との結婚を強くすすめられたが、すべて断った。


 前世の記憶があることは、結局、誰にも打ち明けることはなかった。信じられない荒唐無稽なことだし、それを言ったところでなんの意味もない。証明できない。


 帝国も新しい皇帝カイトの治世で、ますます繁栄を極めて、帝国と王国は、経済的に一体化していった。皇帝の息子が、王国の血脈を受け継いでおり、王国では、義父が孫を後継者に決めたため、王国が帝国に吸収されるかたちでの統一国家となった。


 なんの憂いもなく幸せな日々をアリスと過ごし、寿命が尽きるまで、2度目の人生をまっとうした。



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