第11話 茶の湯
週に1度は茶道のお稽古に出かけた。
茶道は僕の弱さを知るかの様に、いつも寄り添い元気をくれた。
特に「見立て」《みたて》というものが毎日を面白くさせてくれる。
これは本来、茶道具として作られたものでは無いものを、茶道具として用いる事だ。
先生はよく海外のものを蓋置き《ふたおき》や水指に見立てており、さりげなく置かれたそれは他と見事に調和し、言葉にできないグッとくるものがあった。
繰り返される日常で、同じ物事でも本来あるべき姿ではなく、見方を変えたり全く別のものとして見たりする事で、何度でも生まれ変わる事ができる。
同じ毎日、その様にしてほんの少しでも楽しみたいものだ。
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