第2話 Feel the universe

平日

6:30am

目覚ましが鳴った


仕事だ。

身支度を済ませ、起床10分後には家を出る。

朝ごはんより睡眠時間を優先した。


会社に着くとラジオ体操、朝礼、指差し呼称


苦痛だ。


機械音にまぎれて適当な歌を唄う。

イイメロディができると上司に隠れて携帯に録画した。


生活の為、休日の為の仕事、全くやり甲斐が無かった。


休憩室での同僚のパチンコや晩酌の話しが羨ましく感じる時もあった。

でも今、僕はそれどころじゃない。

なぜなら3ヶ月後キックボクシングの試合が決まっていたからだ。


定時のチャイムで足早に会社をあとにした。


「今日は坂道ダッシュをやろう!」

平日の1日はここからが始まりだった。


家に着きポストを開ける


1枚の封筒にwjfの文字


中身はこうだ。

「この度はご購入頂きありがとうございました。新作ができましたのでお知らせします。」

雑に印刷された新作と思われるパーカーの写真にはFeel the universeの文字。


流す様に読みゴミ箱に捨てた。

ひぐらしの鳴く山道

坂道ダッシュを繰り返した



「なにが宇宙を感じろだ」

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