夢の続き
水晶玉の中を昨日の占いの女性が見ている。彼女が部屋に入って行くと、
「お帰り。待っていたよ」と女性が静かに言う。
「どうやらつづきがあるようだね。着物の女性は・・・お姫様・・・らしい。鶴と言っているようだ。助けて欲しいとそう言っている」
「助けるって何を?」
「あなたに、頼みたい事があるらしい」彼女は戸惑った。私に何が出来るのだろうかと。すると占いの女性は言う。
「津雲城の裏の山の奥深くに古い祠がある。そこに行って欲しいと。必ず行って欲しいと」彼女は困った。子供一人で山奥には行けないし、何よりもそんな山奥に一人で行くのは怖い。
「無理です。私には出来ません」
「そこに行けば、何かあなたのすべき事が分かるそうだ。あなたにも関わる事だと言っている。何年掛かっても行って欲しいと言っている」占い師は言う。
移動教室2日目の朝。広間での朝食。またリアルな夢だったなぁと思った彼女は夢の意味をぼーっと考えていた。
「千鶴、どうしたの?ぼーっとしちゃってさ。さっきからずーっとスプーン咥えたまんまだし」親友の加奈子が声をかけてきた。
「あ、ううん。何でもない。変な夢見ちゃって」
「どんな夢?」
「水晶玉占いの人が鶴姫っていう人が私に助けて欲しいって言っているっていう夢」
「千鶴、歴史好きだもんね。鶴姫ってもしかして資料館の絵の?歴史本読みすぎなんじゃないの?」明らかに呆れた目をして笑っている。
「そうかな?」そんな事を彼女たちは話していた。
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