第585話 結婚式の準備
アマテラスが帰ったあと、建築リストを確認すると神宮の建築があった。
さすがにこれを間借りしているマインズ王国内に作るわけにはいかず、かと言って結婚式を自分の領地である島にすると来客を集めづらい、悩んだすえ、玄武の背中に神宮を作ることにする。
「玄武、背中を借りてもいいかな?」
「ご、御父君!いくらでもお使いください!」
「ちょっと建物を建てたいけどいいかな?」
「ご随意どうぞ、私は忠実な下僕でございます。」
玄武が必要以上に媚を売ってくる事を不思議に思いながら、神宮を建てる。
「ありがとう、おかげで神宮を建てる事が出来たよ!そうだこの神宮の名前を玄武神宮と名付けよう。」
「もったいない言葉、それでこの建物は誰がお住みになられるのですか?」
「あーこの建物で結婚式を挙げるんだ。」
「はい?だれが?」
「もちろん、俺とサリナだよ。」
「・・・私の背中でですか?」
「そうなるね、当日はお世話になるよ。」
「そ、そのような、名誉にあずかっても良いものなのでしょうか!!」
「大袈裟だね、玄武が背中を貸してくれないと困った事になるところだったから助かったよ。
当日は少し騒がしくなるけど、よろしく頼むよ。」
「こちらこそ!よろしくお願いします。
完璧な防御結界を張り、外敵から護っておみせします。」
「頼もしいな、頼らせてもらうよ。」
俺は玄武を軽く叩き、その場をあとにして、シモに玄武の背中で結婚式を挙げる事を教える。
「亀さん、よくやったのよ、よくできましたシール3枚あげるのよ。」
シモは3枚シールを貼る。
「ありがとうございます。」
「玄武の背中なら外敵から守りやすいのよ。鬼さん、結婚式が完璧になるように準備よろしくなのよ。」
「はっ!姫様のお心のままに、披露宴会場として姫様の為に造らせていた御殿を使用したいと思いますが如何でしょう?」
「うにゅ!シュテンもよく造っていたのよ。よくできましたシールを上げるのよ。」
シモは1枚シュテンに貼る。
「有難き幸せ。」
恭しく酒呑童子は頭を下げる。
「おとうさんとおかあさんの結婚式の為に完璧に準備を行うのよ。」
シモの言葉に鬼を筆頭に数々の妖怪達が拳を上げる。
子供裁判
シモが玄武の背中で鼓舞をしている中、子供達は裁判を行っていた。
「ルーデル、君は命令違犯をして火の精霊を抹殺した、罪状間違いはないか?」
「異議あり、俺が始末したのは火の大精霊サラマンダーと火竜クラテルと思われる竜だ、ちゃんと明記してもらいたい。」
ルーデルは堂々と罪状を悪化させる。
「ルーデル、お前に反省はないのか!
お前が始末したせいで魔力の充填効率が落ちるじゃないか!」
「三体増えたんだから充分だろ?元々四獣の四体でやってた仕事に追加三体だぞ。」
「それはそうだが・・・」
「これは研究成果だ、この仕組みを弾丸に取り入れる事が出来れば、威力は更に上がる。」
ルーデルは爆弾に取り入れている、魔力を巡回させ威力を上げていく方法を突き詰め、最小化にも成功していた。
その研究成果を提出したのだ。
「こ、これは・・・」
「これが成功すれば従来の魔力弾の2.5倍の威力を発揮出来るはずだ。」
ルーデルの研究成果はたしかにかなり有用な物だ。
「この成果の為に今回の爆撃は必要なものだった。
この成果をふまえて、俺の罪を明らかにしてくれ!」
ルーデルは堂々と宣言する。
「ルーデル、君の罪は重い。
だが、この研究成果は素晴らしい物がある。
よって謹慎3日、オヤツ抜き一ヶ月、戦闘機に搭乗禁止一週間を言い渡す。」
「なっ!搭乗禁止一週間は長い!せめて一日に!」
「駄目だ、これでもかなり譲歩している。
ルーデルは命令違犯をよく反省するように。
これにて裁判は閉廷する。」
「待て、搭乗禁止はないだろ、裁判長!いやヘルマン!再考しろよ!
搭乗させろ!!」
ルーデルの悲しい叫びが木霊するのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます