黒い糸
黒い雲 黒い月 黒い糸
黒い雲 黒い月 黒い糸
そこには光はなかった
ただ俺は地べたにはいつくばり
ひとりのたうち回っていた
俺は無性にさびしかった
何か恐ろしいことが起こるのか
それとも起こった後なのか
俺は何かを忘れていた
黒い雲 黒い月 黒い糸
黒い雲 黒い月 黒い糸
目の前に誰かがいた
それは俺の父親と母親だった
父親は俺にこう言った
「義男、お前をいたぶるのは
楽しかったよ、
お前が悲しむ顔を見ると
笑いがこみあげてくる、
ハハハハハハ」
母親は俺にこう言った
「わしは自分がかわいいんじゃ
お前もそうだろ
自分がかわいいだろ」
黒い雲 黒い月 黒い糸
黒い雲 黒い月 黒い糸
俺の親は子供を虐待してきたんだ
楽しいんだよ
子供をいたぶるのが
楽しいんだ… 楽しいんだ……
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