-25- 「夏祭り」
悠太と、夏祭りにやってきた。
屋台がたくさん出ていて、人間のお客さんがたくさん来ていて、そうじゃないお客さんもちらほら混じってた。
賑やかだから、人間じゃないイキモノも気になってやってくるんだろう。
人がたくさんいるから、人じゃないモノが混じってても気づかれないんだろう。
手を繋いでいた悠太が、ぎゅっと僕の手を強く握って来た。
見てみると、悠太の横に、狐のお面をかぶった男の子が立っていた。
僕は悠太の手をぎゅっと握り返し、そしてその男の子に「お祭り、楽しい?」と話しかけた。
その子はいきなり話しかけられて少しびっくりした様だったけど、すぐにこくりと頷いた。
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