-20- 「四次元引き出し」

 ある時、机の引き出しを開けると、中が部屋になっていて、机の引き出しを開けて中をのぞいている人がいた。


 その部屋も、引き出しを開けている人も、見覚えがあった。


 これはまずいやつじゃないかと思っていると、引き出しを開けていた人が突然こちらを見上げて、僕と目が合い、僕は慌てて引き出しを閉めた。


 再び引き出しを開けたら、もう普通になっていた。


 もしも僕があのとき引き出しを閉めず、天井を見上げていたら、一体どうなっていたんだろう。









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