疑念


 焼けただれた小さな手


 醜く歪んだ顔


 なんだこれは?


 僕は不気味な


 肉のカタマリを見ていた


 壊れたラジオの様な声


 汚い包帯と腐臭


 ウジ虫の泳ぐ瞳


 彼女だ…と言われた


 僅かな面影だけが


 僕を彼女に会わせていた


 耐え難い苦痛と


 疑いの気持ちと


 彼女との思い出


 近くにあった椅子で


 僕はカタマリを潰した

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