魔女狩り
いくら力持ちの大男に殴られ続けても
剣で身体を貫かれ全身を赤色に染めても
張り付けられて炎で焼かれても
手足4カ所を縛られ馬に引っ張られても
私は死なない
顔中アザだらけになり目玉が飛び出しても
血が枯れるまで流れても
皮膚がただれて黒ずんだ骨だけになっても
バラバラになって地面に投げ出されても
私は死ねない
耐え難い痛みで涙と涎の醜い化粧をしながら
永遠に殺され続ける
声にならない苦痛に嘔吐を繰り返し
臓器をまき散らして濁った血の絨毯の上で眠る
歯を折られ、骨を折られ、腕をもがれ、足をもがれ、
杭を打たれ、切り刻まれ、血を吸われ、喰尽くされ、
爪を捲られ、胸を刺され、目を潰され、耳を削がれ、
鼻を切られ、舌を焼かれ、頬を裂かれ、皮を剥され、
それでも死ねない
死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、
死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、
死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、
死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、
それだけを願い、地獄のような毎日を過ごしてきた
「かわいそうじゃない」
人混みをかきわけて私の前に立った少女
「みんな、あたまがおかしいわ」
女の子は大人達に堂々とした態度で言った
本当に嬉しくて、しゃべれない私は「ありがとう」と心の中で呟いた
少女の頭に手をかける私
「ありがとう、これで復讐ができるわ」
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