蝉の夏、夏の蝉

どうしても足が動かない

炎天下の中

日陰を求めて歩きたい

汗にまみれる身体で

呆然と前を

泣きそうだった

ずっと ここに立っていようか

そうすれば太陽は傾き

自然とボクが傾いていく


カラカラと水が足らない

ぐうぐうと腹が減る

夜の帳の中

どうにか生きていた

汗が乾いて濡れた服

呆然として空を見て

鳴きそうだった

星は四つ ここに立っていようか

そうすれば月が消えて

自然とボクが倒れていく


涼しげな部屋の中で水を飲むあの子は

無事かな ボクは耐えられなかった

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