フィクショナル

@mizukawas

第1話童貞と処女の見極め方

 童貞と処女を80%見極めれるようになった。彼ら彼女らには明らかな特徴がある。

それは、『自分を認めてない』『自分を受け入れていない』のだ。これは視覚的にも、精神的にも当てはまる。視覚的は分かり易い。例えば僕は166センチの身長である。故に長身が身に纏うトレンチコートなどは似合わない。分かってるから着ない。しかし、理想が尋常ではない人間は似合わない服を着る。ここから分かるように自分を理解せず、『幻想という夢』を彼ら彼女らは見ている。夢だけを見て地に足がついていないのだ。そして外ばかりに目を向けているために敵は全部外になる。自らを見れない。それは理想と違い、夢が砕けるからだ。

 僕が初めて性行為に及んだ時、女性の秘密の花園を目撃した時の衝撃は火山噴火と雨の如くの隕石の落下が同時に起こったような感覚であった。それは秘密の花園という綺麗なものとは程遠く、自身のペニスとまったく同じ動物的なものであったのだ。僕の幻想に瞬く間にひびが生え、亀裂がそこら中に走り、爆音と共に粉々に割れ弾けたのだ。

 80%と言ったのは、残りの2割は童貞、処女ではないのにそう見えるからだ。これは経営者や芸術家に多く見られる。地に足を着けながら夢を見ている。これを僕は『魂の童貞、魂の処女』と呼んでいる。

現実というもの自体は至ってつまらない。種の保存を目的としてあと食べて糞して寝てを繰り返し死ぬのだ。

だから夢は大事だ。しかし地に足を着けなければ夢は一生夢のままだ。

分岐点は性の交差である。

僕は異性に対して夢を抱いてた時期があるが、この分岐点により、異性も同じ人間だと知った。それでも溢れる夢があるため、異性や世界、仕事に愛と幻想を抱く。故に私も魂の童貞なのだ。

これは映画『アラビアのロレンス』の話でもある。

革命を起こした彼は童貞だ。最後は崩壊した。地に足がついてないから。自分を認めれなかったから。

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