か、帰りですか!?

「あら、結翔くんおはよう。つれない顔してどうしたの?」


「………」


「ねぇ、結翔くんってば」


どうしよう。どうしよう。どうしよう!!!

結衣に脅されて断ろうかと思ったがやっぱりこの圧力に抗うなんてできっこねぇよ!。


朝イチから俺の顔に穴が開きそうなほど俺の目を見てくるんだもん!。やべぇよ普通に。


見て見ぬ振りしてるけど、横を見ればいつも通り俺の横の席なので悪魔がいる。


「結翔くん?聞いてるの?」


か、考えてるフリだ。それでいけるはず.............。

うーん、どうしようかぁ………とか考えてみたり。


「ねぇ、デート断ったりしないよね?」


まだだ、ここで気づいたら図星になってしまう!


「そう言う時に肩がびくってなる癖分かりやすいよ?結翔くん。そんなところも私にとったらとてつもなく可愛いけど、許せないなぁ〜」


かまをかけているのかもしれない。ここで横を振り向いたりしたら「やっぱりそうだったんだ」なんて言われるかもしれない。


「ほら、結翔くん断るんでしょ。ね?私怒ったりしないよ?ほら言ってごらん?」


こ、怖い。俺が断れないように誘導しているのが分かる。もう怖すぎて鳥肌すごいよ!


け、けど断ったら多分俺は殺される。

けど、麗奈さんの誘いにのったら結衣がブチギレて俺の帰る場所がなくなる。


「こ、今度っていうのは.............」


「約束..........したよね?」


何かの圧。殺されるんでしょうか。


「はい。しましたです。」


思わず変な返事をしてしまった。


「私ずっと楽しみにしてて昨日も嬉しすぎて興奮で寝れなかったんだよ?」


「へ、へぇ〜」


さすがに俺のメンタルも耐えきれなくなっている。

結衣が許してくれたらはい行きますと即答できるのだがな。


単純に俺に何かしようと誘ってくれてるのは嬉しいのだがデートと言われたものだから流石に。なのだ。


「そんななのに断るわけないよね?私の結翔くんなら断らないよね?そうだよね?」


俺はギギギと首を麗奈さんと反対方向に向ける。

ここはもう現実逃避だ。窓の外を見て空の景色でも見るしかない!


チャイムなれチャイムなれチャイムなれチャイムなれ!


「最後まで無視するんだ。。そうなら私にだって考えあるんだから。(チャイム音)」


え、なに考えってなに?!え?俺殺されるの?。



「んで、なんで俺は椅子に縛られているのでしょうか」


「そりゃ結翔くんが私のことを無視するからに決まってるでしょ?分からないものを結翔くんが分かるように優しくこれから教えてあげるの」


「あ、あの僕にもプライベートというものが……」


放課後先生が別室でお前のことを呼んでると話したことないクラスメイトの田村さんから聞き理科室の横の教室に来たのだが俺がバカだったわ。


入った瞬間、鍵を閉められて縄を持った麗奈さんに力尽くでか弱い俺(?)を椅子に縄で縛り付けられたのだ。


「デートしたいよね?結翔くん」


「あの、無視しないで.........」


「ふふっ、最後までしらを切るつもりね。いいわ

今あなたが私の支配下にあるということを忘れないでね?」


「は、はい」


なんか、俺この人に閉じ込められること多くないですかね。最初は体育館倉庫に閉じ込められたし、あれからは教室に忘れ物をした俺を閉じ込めたし。

この人、犯罪者です。


ていうか、体育館の時。。

また結衣が来てくれたり。。。。ないかなぁ。


「妹さんなら来ないわよ。あなたも知ってるでしょ一年生は今日4時間授業。放課後の今来るはずがないわよ。それとしっかりと私この目で北村結衣の

下駄箱を見てきたから。さぁ。結翔くんこれから

どうしましょうか。どっちでもいいわよ、私は断っても結翔くんを襲うだけだから。どっち道私の利益になるの」


「...............」


ニヤけた麗奈さんが過去一で恐ろしいと思ってしまいました!(諦め)


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