No.67「灰被りではまだ甘い」

「ガラスの靴を履ける女性と結婚する」


 そのお触れが出た途端。一人の兵が進み出て、ガラスの靴を履いて見せた。王子は愕然とし、


「お前は男だ、履ける筈が──」

「アラ、心は乙女でしてよ。さ、昨夜の続きと洒落込みましょう」

「イヤだぁ!」


 兵は装備に身体を合わせるべし。

 恋は戦争なのだ。

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