希望の蕾

 雷が鳴る

 気を振動させて空は唸っている

 そんな季節に少し膨らんだ希望が一つ

 白き死の季節を超えて

 タイムカプセルのように地に伏せていた輝き

 暗い、灰色の空の向こうにある蒼を迎えようと

 雷さえ愛おしそうに風に靡く

 そんな新しい鼓動を秘めた希望が一つ

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