お題で練習

霜原

「天狗の鼻」「分数」

「まったく、分数も解けねぇのかよ」



 幼なじみのつばさくんがまたちょっかいをかけてくる。

 コイツは昔からこういう奴だ。


「俺が解いてやるから見てな」

 引ったくられた鉛筆は、その後すぐに動きを止めた。

 

 あ、そこ私もつまずいた所だ。


 鼻を折られた天狗のように赤くなるつばさくんに、ちょっぴり親近感が湧いた。

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