フィギュア作成




「どちら様?」


シェやキーデが、きゃあきゃあ言ってるけど何事だ?


「ゴッド!このガールとてもプリティー!」


ゴッドは痛いし、エセのセリフがバカそう。てかマジで誰?


「あなたがネジュ?私の名前はよ」


あ!こいつ最後までボスに立ち向かった白髪女騎士!


「えー、ポポさん?着せ替え人形になりに来たのか?」


「そ、そんなわけないじゃない!これはその···やらされたのよ!」


顔を赤くして否定してくる。説得力ないけど。


だってポポの格好ゴシック・アンド・ロリータ、ゴスロリだぜ?


「それは俺っちがお願いしたからだ!なかなかかわいいだろ?」


まあ、かわいいorかわいくないで選ぶとしたら、かわいいだな。


「ミュランはあとで、和服とかチャイナ服片付けとけよ」


どんだけ着せたんだよ。散らかりすぎ。


「で、何の用だ?着せ替え人形になるくらい重要なことか?」


「私も強くなりたいのよ!」


···ん?強くなりたいから俺のところに?


「俺は別に強くないぞ?シェたちが強いだけで」


「べ、別にあんたに教えを乞う気なんてないわ!」


なにこの子。ツンデレか?


「私たちが教えるから、マスターは気にしなくていいアル」


それ、遠回しに役立たずって言ってない?泣いちゃうよ?


「じゃあ任せるわ」


「え!?いいの?」


なんでビックリしてんだよ。


「シェが許可したなら俺は何も言わないぞ」


「そ、そう···ありがとう」


なにこの子。やっぱりツンデレか?




「エセは調合してみたか?」


「イェス!だけどミーにはまだディフィカルトだったデース」


エセとの会話は疲れる。難しいって言うほうが文字数少ないだろ。


ところで、会話に参加していない人形は何してるんだ?


俺は部屋を見渡す。マスプは···すやすや寝てるな。


で、ミュランとエセが服を片付けてる。シェとキーデは外にいった。


オノは商会に住んでるようなもんだからな。帰ってこないだろう。


ウェマーもオノと同じだな。あれ?トヨどこいった?


「モウス、トヨ知らない?ってどうした?」


モウスさん、あなた部屋の隅で体育座りしてなにやってんの。


「·····のだ」


「え?聞こえなかった」


「私!戦闘に誘われなかったのだ!」


あ、はい。ドンマイですね。でもさ、落ち込むほどか?


「たでーま」


「帰ったピョン!」


お、帰ってきたわ。トヨとトゥイスが一緒なんて珍しいな。


「おかえっ!?トゥイス、お前タバコ吸ったか?」


「わ!オーナー分かるピョン?」


トヨだけだと思ったのに···ぐすん。


「おいトヨ、お前なにうちのトゥイスに吸わしとんねん!」


「わりーわりー、もう吸わさねーから」


そう言ってベッドに倒れ込む。ベッドに匂いうつるからやめて!


ま、みんな個性があって良いと考えるべきなのか?


「俺はログアウトすっから。頑張れよー」


また明日ログインしよう。








まずい、これは絶対に参加しなければ。








ログイン!



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種族:人間がレベルアップ

職業:人形使いがレベルアップ

職業:卓越者がレベルアップ

スキル【自動行動】がレベルアップ

スキル【共有】がレベルアップ

スキル【配下HP上昇】がレベルアップ

スキル【配下MP上昇】がレベルアップ

━━━━━━━━━━━━━━━




知ってた。【自動行動】はあと1レベルでMAXになるな。


さてさて、昨日は戦ったから、当分戦闘はいいや。


というわけで前に言ってた12分の1フィギュアを作ろうと思う。


理由は近々フィギュアコンテストがあるからだ。


その練習のため、細かな作業が求められる12分の1フィギュアを作るぞ。


最初はやっぱりマスプからだろ。作成していきまーす。





·····2時間後





「なんかアイテム化したんだが」


普通にフィギュア作成しただけなのに、付与されてんだけど。



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【マスプ・フィギュア】★★★★☆

生産者:ネジュ

設置型アイテム


付与:【強化:マスプ】


ネジュが作成したマスプのフィギュア

精巧に作られており寸分の狂いもない

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時間をかけて作成したため、本物と遜色ないな。


「とりあえず棚にでも飾っておこう」


他の人形も並べたら···映える!いつかシェに撮影してもらおう!


けど、2時間作業して疲れたから、普通の人形作成でもしようか。


これからも、12分の1フィギュアは作りたいときに作ろうと思う。それが俺に合ってる気がする。


「ただいまニャ」


「おう、おかえりー」


キーデはポポ指導係の1人だな。ノータッチだから知らないけど。


「なあキーデ、ポポはどんな祝福者なんだ?」


「うーん正直教えることはニャいけど、楽しくやってるニャ」


やはり戦闘能力は高いか。


「あ、それとステータスはSTRとAGIに振ってるらしいニャ」


それも納得だな。俺みたいにDEXは必要なさそうだし。


まあいいや。どうせ俺はポポとそんなに関わることはないだろう。


「そうか。頑張ってな」


俺はキーデの頭を優しく撫でる。目細めて気持ちよさそうだ。


手を離したら上目遣いで俺のことを見てくる。その表情はずるいぞ。


そのあと満足するまで撫でたり耳をもふもふしたとだけ伝えておこう。








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