第二の街ダラワ
「どうしたわんころ共?俺はただ立ってるだけだぞ?」
これだけ聞いたら強者っぽいだろ?実際は雑魚だけど。
今俺たちはパーティを組んでエリアボスのウルフと戦っている。
メンバーはオノ、シェ、キーデ、トゥイス、モウスだ。
なぜオノがいるかって?ダラワでも商会を開くためらしい。
ちなみに戦っているのは女子だけ。男子頼りなくてすまん。
現在、トゥイス以外はボスにダメージを与えている。
ウルフのHPが6割を切ってから仲間を呼ぶようになったため、トゥイスはその大振りを活かしてウルフの群れを蹴散らしている。
そんなボスウルフも残りHPは2割程度。もうすぐ終わるな。
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エリアボスを討伐しました。
第二の街ダラワが解放されます。
次回から非戦闘で移動可能です。
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さすがに初討伐ではないか。あの白髪女騎士辺りが倒したのかな。
「まだまだやれるネ」
「つまらなかったのだー!」
どうしよ。うちの女の子全員強いんだけど。
「よーし、俺とオノは先に行っとくから追いついてきてくれ」
「了解ネ」「はいなのだ!」「分かったニャ」「がんばるピョン!」
マスプたちも移動できるようにするため、彼女たちには残ってもらい、エリアボスを周回してもらう。マジ男子頼りなくてすまん。
「じゃあオノは一緒にダラワへ向かうか」
「はい。お供します」
ダラワに到着するまで商会の状況を尋ねる。
聞くと、ウェマーの作成した武器と防具がバカ売れしてるそうだ。
イベント中に商業ギルドから仕入れたポーションも売れたらしい。
いいことだ。多分だが俺の財産は潤ってるな。
初期の所持金0が懐かしいぜ。
「ここがダラワか···」
草原をしばらく歩くと大きな街が見えてきた。
街の造りはイサとあまり変わらず、門や壁で守られてるな。
「えーっと誰に会えばいいんだっけ?」
「トセ様でございます」
そうそう、トセさんだ。
実はボスに挑む前、ノーンに手紙を届けて欲しいと頼まれた。
トセはノーンと同じ教会関係の人らしい。恐らく俺と同じ神父だろう。
少しして、街の門まで来た俺たちは衛兵に止められていた。
「なにか身分を証明するものは?」
出すから持ってる槍こっちに向けないで。
「これでいいか?」
俺はギルドカードを渡す。
「青髪のお前は?」
衛兵に、オノは俺の人形だと言ったが信じてもらえなかった。
「人形なわけあるか!どこからどう見ても人間ではないか!」
え、人間に見える?ありがとうございます。
「よろしく頼むよぉ?」
俺は衛兵の手を握り少しばかしのペオを渡す。賄賂だ。
「おうおう、分かってるじゃねぇか。いいぞ入れ」
よっしゃ!オノが俺をどんな目で見てるかなんて気にしねぇ!
無事?ダラワに入ることを許された俺たちは、どこにも寄らずに教会へと向かった。
今回は神父が多いな。シスターさんがあまりいない。
「トセって人はいるか?」
近くにいた神父に声をかける。
「トセという神父なら私のことですよ」
あなただったのね。スキンヘッドとは中々イカつい見た目で。
「イサにいるノーンから手紙だよ」
「おお、ノーンさんからですか!ありがとうございます」
トセは手紙を確認したあと、私についてきてくださいと言う。
え?なんで?俺これからダラワ見て回りたいのに。
そう思っていると個室に案内された。
「今日からここを使ってもらって構いませんよ」
やっぱり!薄々気づいてたけど!もうペオあるから大丈夫だわ!
「ありがとう」
でも職業に神父があるためお言葉に甘える。ペオも減らないし。
久しぶりにこんなに歩いたかも。足が痛いわ。
「オノはこれから商業ギルドに向かうのか?」
「ええ、そのつもりでございます」
頑張るなぁ。オノは身だしなみを整えてから部屋を出ていった。
俺何しよう。ファンドがあるから人形作成はできる。
あ、俺アイテムカタログ見てないじゃん。10日間だよな?
俺は椅子に座り、忘れていたアイテムカタログを見てみる。
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●アイテムカタログ
アイテム交換ポイント 86056P
交換可能アイテム ◾︎昇順
【武器・防具】
・木の剣20P
・木の大剣20P
・木の長剣20P
・木の短剣20P
···············etc.
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あ、はい。知ってました。時間がかかるやつですね。
まだログアウトするには早いし、頑張るかぁ。
とりあえず昇順じゃなくて降順にしよう。
はぁ?100000ポイントで交換可能なアイテムとかあんの?
総合ランキング1位の俺で85000ポイントだぞ?ヤバすぎ。
とりあえず俺が交換出来る中で1番ポイントが高いのは85000Pの洋館か。絶対交換しないけど。
じゃあ選んでいきまーす。
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