お風呂上がりに
あれから舞さんは時間も遅いとの事で、ラミがお風呂から上がる前に
「それじゃー!羽一ちゃん、彼女ちゃんにもよろしくねー」
とニマニマしながら言い放ち家に帰ってしまった。舞さんのおかしな発言を訂正したい所だったが、僕にそんな隙を与えるものかとばかりに猛スピードで僕の家を出ていってしまったのでそれは諦めるしかないだろう。
「...羽一お風呂先にありがと...」
といつの間にかお風呂から上がっていた、ラミが僕にのぼせているのか、照れているのかは分からないがうっすらと頬を赤らめながら呟いてくる。ラミのうっすらと水分が残っていて、輝いている金髪の髪に、いつものロングヘアーの清楚さとはまた違う少しラフな印象を持たせるポニーテール。そして、うっすらと見えるうなじ。僕はあまりの可愛さに唾を飲み込み、目を反らすようにして距離をおきながら
「あ...うん」
と呟く。正直、一度も女性と深い仲になったことがないような、僕にはこのようなシチュエーションはキツいものがある。僕の素っ気ない態度に感づいたのかラミは頬を風船のように膨らませながら
「なんで、逃げるの?」
と不満を溢し始めた。
「それは...風呂上がりの女子なんて見るの始めてだし、仕方がないだろ」
しかも、親友とは言えこんな美少女の湯上がり姿なのだ。意識しない方がおかしいだろう。
「羽一のすけべ...」
と僕はさっきより明確に頬が赤くなっているラミに恨めしそうな、それでいてどこか期待がおり混ざっている視線を向けられる。
「ち、違うからな!僕だって親友をへんな目で見ないようにしてるし...」
そうなのだ。実際おそらくこの場に居るのが僕ではなく他の男だったらラミは高確率で襲われて居るだろう。
「安心しろ、僕はお前にへんな事はしない。て言うかしそうになったら窓から飛び降りる。」
とそんな僕は冗談を挟みつつ呟く。流石に飛び降りるのは冗談にしても理性が保てなくなったら自室に籠るなり何らかの対策はするつもりだ。
「...羽一のへたれ...」
と羞恥からかいつものように腕をパタパタと上下に動かしながらラミはそんな事を呟く。
と彼女のそんな発言にツッコミを入れるかのごとく僕は
「紳士と呼べ紳士と!」
と冗談混じりに呟く。
だが、ラミのこの発言から読み取ると自ら自分を襲えと言っているようにも捉えられる。まあ、ラミは天然ではないがどこか抜けている所があるので
「お前、誘ってるの?」
といつものようように冗談混じりに言うとラミは否定することもなく、決して認めることもなく、ただ頬を赤らめてながら
「......ばかぁ!!!」
と呟きトイレに籠ってしまうのだった。
~作者から~
最近たくさんの方に読んで頂けてめちゃくちゃ嬉しいです!!!(*≧ω≦)
なので、それに加えて評価やブックマーク的なやつ?をしてくれると非常に制作の励みになるのでやってくれると嬉しいです( *´艸`)
それではまた、明日か明後日会いましょう!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます