(二)-9
そして部屋の入口で古淵警部が、私たちに声をかけた。
「捜査を開始する。全員、披露宴会場で待機だ」
私たちは部屋の中から古淵警部の方を見ると、後ろでは正装姿の橋本さんと、その部下の人たちが白い手袋をはめて隣の部屋に向かうのが見えた。
これから初動捜査が始まるのだ。
通報を受けて駆けつけた、神奈川県警臨港警察署の淵野辺栄二郎警部は、自分たちが到着する前に初動捜査が始まっていることに驚いていた。
というのも、今回の結婚披露宴は警察関係者が多く列席していたためだった。非番にも関わらず、職業柄、事件発生にいち早く対応してしまったというわけだ。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます