第88話 みゃんてこった!
これは『虎タル』さんから後で聞いたおはにゃし その2
太り気味の料理人、アントナンさんの身体から気迫が漏れ出しているの。
周囲の戦士たちは凄まじい気迫にタジタジね。
そんなアントナンさんをエステルちゃんたちは見てるわ。
ステュティラちゃんは呆れ気味ね。
「うわー、あのおじさん。
教室とイメージ違うわー。
意外とワイルドじゃない」
「そうね。
あの人も
船乗りなんだから逞しいのはトーゼンよ」
「出たー。
エステル、ホントに
「そうよ。
ウチのお父さんは世界一の
そんにゃ後方支援の人たち。
ところが、そこに大きにゃ音が響き渡る。
樹々がなぎ倒される音。
そして巨大にゃ重量のにゃにかが走ってくる音。
「なんだアレ?!」
「うわっ! キモチ悪い!」
護衛団の人たちが目を向けると、そこにいたのは目が身体中に付いてるバケモノ。
巨大な像のフォルムの
ヴィールーパークシャが森をなぎ倒しながら現れたの。
『虎タル』さんはうろたえにゃがら見ていたらしいわ。
巨大すぎる魔獣。
いくら街猫のボスでも戦うコトが出来るようにゃ相手じゃにゃい。
「みゃんてこった! みゃんてこった!
どーしたらいーんですかい、アネさん!」
アントナンさんも動揺している。
「なんだ、あの大きいのは?
さすがの私でも、あんなサイズの動物は調理した事が無いぞ」
「エステル! なにアレ? なにアレ?」
「ステュティラちゃん。
あたしも分かんないよ、分かんないよ。
図鑑で見たコトある、ゾウに形や大きさは似てる気がするけど‥‥…
あんな目がそこら中についてる生き物じゃ無かったハズだよ」
勝気なステュティラちゃんも怯え気味。
エステルちゃんと抱き合って震えてる。
しかも周りにいる戦士たちがバタバタと倒れていくの。
「エッ?
どーしたの? みんな」
「みんな、なにか苦しそうだよ」
戦士たちは呻き声を上げてる。
「違う、違う!
ホントに俺がやったんじゃないんだ」
「チクショウ……
なんで俺はあそこで……」
「母さん、母さん、いきなり死んじまうなんて……」
「ヒデェ、ヒド過ぎるよ……
俺の恋人だったのに、いつの間にか、俺の親友と結婚するなんて。
なんでなんだよ……」
みんな泣き喚いていて、とても戦えそうににゃいの。
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