第4話 え、可愛いいですか?可愛いです!
クランホームに入ると私には理解できないような事態が起きてしまったの。
結構理解に苦しむ光景んだよね。
「こんにちわ!ぼくはこのホームのお世話をしているものなのです!」
目の前にいるのは6歳くらいの男の子でむちゃくちゃ可愛い。
世の中でショタって呼ばれるような子。見てるとなかなか。。。
ダメダメ、このままだと世の中からショタコンって扱われるところだったわ。
この子は至って普通の可愛い男の子のように思うかもしれないけど私の目には人には絶対ない容姿があった。
ケモミミ、獣っ子っていうような猫の耳がついている。白色と茶色の交互のシマシマをしている。
多分種類を当てはめるならサバトラかな。ピコピコと耳が若干動いているのも可愛い。
今の私の趣味は探索、料理、猫なの!その影響もあってこの子のケモミミはドストライクなのだ。
みるからにふわっふわっサラサラ。あの耳あとで触らせてもらえないかな。。。。
「ちなみにあなた名前はある?できれば教えて欲しいんだけど」
「ぼくには名前はまだないのです。できればご主人様につけて欲しいのです」
「え、えっとじゃあ、、、、」
どうしよう!生き物に名前なんてつけたことないし。
「ご主人様と同じのがいいです!」
おぅ、さらに難しくなった上にすごいキラキラした目でこちらを見ている。
私と同じもの?同じ?ごく普通のJKの私とこの可愛らしい生き物に同じところなんてない気がするのだけど。
あ、JKとかでもいいのかな。でもそれだとあんまりだしなぁ。
逆にしてKJとかいいんじゃない?私にしてはまともな名前な気がする!
少なくともJKよりかは全然いい気がするね。
「KJって名前でもいい?嫌だったら違うの考えるけど」
「嫌じゃないのです!KJがいいのです。ご主人様が考えてくれた名前すごく嬉しいのです!」
「そういえば、ご主人様ってなんとかならない?むず痒いというか普通の女子高校生だから。」
「ご、ご主人様はK Jのご主人様は、い、いやなのですか。。?」
すぐにでも泣き出しそうな顔をして見つめられる。
「い、いや!そうゆうことじゃなくてね、ご主人様じゃなくなるんじゃなくて、えっと、えっと。そう!ご主人様って呼び方以外にしてみない?」
「本当にKJのご主人様やめないのですか、捨てないのですか、」
KJがショボンとしてしまったので私は慰めてあげる。
「大丈夫、私はKJのことを捨てないよ」
「そうなのですか?なら呼び方は変えてもいいのです。どんな呼び方がいいのですか?」
「なんでもいいよ。ご主人様じゃなければ」
「じゃあ、ご主人様はこれからママなのです!」
ん?頭が瞬間的に絶対零度を新幹線並みの速さで通り過ぎあっとゆう間に私はフリーズする。
「ママ?どうしたのですか、ママはこれからママなのです!」
えっへんとしているKJ、かわいい。。。
って、まずいまずい、そうじゃなくて早くママ呼びを止めなければ世間から完全な不審者としてみられてしまう。
KJは話せば伝わる子。よし!
「KJ、いい?私はママじゃないのよ?」
「う〜、ママはママなのです!」
こういう子だった〜、話しても伝わらなかった〜。
「いいかい、私とあなたの繋がりはないから親子じゃないの。だから私はママじゃないのよ?」
「ママは何を言っているのですか?ぼくたちは繋がりがあるのです」
「へ?そうなの?でも私はあなたを産んでいないよ」
「そうなのです。でもぼくはママのスキルからこのホームをのために生み出されたのです。だから繋がりはあるのです」
「そうだったのね。(どうしようママを否定できなくだってきた)」
「だからママはママなのです!いいのです?」
「あ、ハイ」
「やったのです!ママ大好きなのです!」
しまった!勢いで肯定してしまった。
KJもジャンプしながらバンザイしていてとても嬉しそう。
まあいいか。別に何か減るわけでもないし。
こうして私は法律ギリギリの高校生で子供ができたのだった。それも毛並みのいいケモミミがついた子供を。
「そういえば手伝いって言ってたけど何をするの?」
「ママが名前を付けてくれたおかげで本来よりできることが増えたのです!でもまだそんなに多くのことができるわけじゃないのです、、」
「ちなみにどんなことができるの?家事とかかな」
「そうなのです!掃除や洗濯、料理とか色々できるのです。でもぼくのメインの仕事は説明なのです」
掃除とか洗濯してくれるのは助かるかな。ダンジョンに潜る時間が増やせるから。
説明?あれ、でも身辺調査で間に合ってるんじゃ。
「料理はいつもの趣味だから私が作るよ。説明って身辺調査で間に合ってると思うんだけど」
「ママが思っているよりクランというスキルは難しいのです。」
「難しい?扱いが難しいという意味でかな」
「違うのです。扱いも少し特殊なのです。でもぼくが難しいと言ったのはそういうことじゃないのです。例えばクランリーダーという能力は知ってるのです?」
「確かクランメンバーの力を得ることができる。だっけ?」
「その通りなのです、ママはすごいのです。でもママは例えば裁縫の能力を使えるようになったら、それをすぐ使いこなせるのです?」
「あ、なるほどKJ言いたいことがわかったわ。」
「本当なのです?よかったなのです。だから詳しい能力を説明するためにいるのです。」
KJの言ってることを簡単にいうと、裁縫をする能力があっても、針をどう通すのか糸はどうやって結ぶのか知らなければ使いこなすことはできないの。
「KJは人間じゃないよね。あとこの家のことはだいたいわかるの?」
「ぼくは精霊のケットシーなのです。だいたいじゃなくて完璧にわかるのです。もしママの鍵が落ちていてもどこにあるのかわかるのです。」
「KJはすごいんだね、じゃあ家の中を一通り案内してもらってもいい?」
「えへへ、ママの頼みならもちろんなのです。早く行くのです」
私がKJの頭を撫でると にへら と満遍の笑みを浮かべて私の頼みを聞くと手を取って早く早くと急かしてくる。
親バカかもしれないが本当に可愛い。ついつい微笑んでしまう。
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