絵画と音楽の約束

 「見て!やっと完成したよ!!」興奮した様子で蛍が完成した絵を見せてくる。いつものことだけど、やっぱり凄い。一瞬を切り取ったみたいだ。「凄いね。やっぱり蛍の絵は凄い。」僕の語彙力がなくなってる気がするけどまあいいか。蛍はふふっと笑って「凄いしか言ってないじゃん!他にも色々あるでしょ!」と少し照れて言う。「瑞希も曲聞かせてよ。」「嫌だよ。そんな凄い物でもないし。」と答える。「なんでよ。私瑞希の曲好きだよ。初めて会った時さ、実は綺麗な曲が聞こえたからここに来たんだよ。」初めてそんなことを知った。少し恥ずいな。「そうだ!瑞希!私絵描いて瑞希にあげるから、そしたら私に曲作ってよ。ね、お願い!」「・・・分かった。蛍が絵を完成させたら作るよ。」「やったー!約束だからね!」


 それから蛍はずっと毎日絵を描き続けた。毎日帰るときには「約束絶対忘れないでね!」と言う。


 しばらく経ったある日、蛍から連絡がきた。〈瑞希!絵完成したから明日あの教室に絶対ち来てね!私は明日は行けないから瑞希の家に持って帰ってね。それと約束!絶対守ること!!絵の感想、後で聞かせて〜〉約束の絵が完成したみたいだ。明日が少し楽しみになった。

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