第3話 聖女 オルレアンの乙女を眺めて・・(追記)


「彼女の心臓だけ焼け残るから・・」

「聖なる心 そのバラ色に輝く心臓、サクレ・クール SacreCoeur」



若く美しき フランスの守護天使となった ジャンヌ・ダルク

オルレアンを解放した オルレアンの聖女、オルレアンの乙女


「この旗の元に集い 続け!」

百合の紋章を描いた旗が青い空に舞う

怒号のような 兵士達の興奮と叫び声と共に突き進む


男装の鎧姿 まだ少女といえるジャンヌは 大天使から言葉と役目を与えられて

奇跡ともいえる起死回生を遂げる


そっと木陰から眺める者

「ヴィクトリアン すごいね」「ですわ シオン様」

長い黒髪の少年と金の髪の女が彼女達の軍を見物しながた 会話をしていた


「シノン城でのニシンの戦いの預言 それに奇跡的と言えるオルレアンの解放」

「・・僕たち魔物は 彼女を眺めているだけ」「ですわね」


「シャルル7世は聖なる天使が加護するジャンヌ・ダルクを遣わされて

悲願のフランス王として君臨 だけど・・」


「彼女は大天使の預言 その先に行くなという止める言葉に抗う事となり 

そうして悲劇が待ち受けている」


歓声が響きわたる 

奇跡の戦いに勝利して 歓声が上がる その頂点にジャンヌ・ダルク


「彼女の心臓だけが 焼け残るから・・」


そっと ため息 憐憫の想いで ジャンヌ・ダルクを見ている 二人の魔物


沢山の血が流れる事になった英仏百年戦争 

滅んだ王家カペー朝の血を引く 英国イングランドと現在のヴァロア朝フランス王家


次々と内乱に黒死病が人達を苦しめて まだ終わる事はない


百年戦争で多くが失われ、両国共に疲弊してゆく


薔薇戦争の遠因の一つでもあった




21・9,8    19・00 初稿








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