16日目

朝、体が重い。眠い。ちゃんと寝たはずなのに。まぁそういう日もあるさ。そういえば久しぶりに元社会教師の夢を見た。はぁあ、今からでいいからあの時に戻りたい。


制服を着て学校へ。今日は担任と二者懇談。

高校見学で思ったこと、行きたい学校なんかを話す。すごくすごく正直に言えば、どこにも行きたくない。なんてこと言わないし、無理なんだけど。

どうやら、第一志望ってことにしている学校にはやっぱり欠席日数オーバーで行けないらしい。1年生で6日、2年生で22日、3年生で7日、計35日。そんなに無いじゃんと思うけど、これがダメみたいで。学力は問題無くても、行けないらしい。はぁ、なんかもういいよ。先生方に頭下げさせるのもわたしがわたしを許せないし。競争に混じるのも嫌だし。とりあえず、他の色んな学校も見てみようと言われた。


帰り際に国語教師に会い、読書感想文を褒められた。わたし的にはとっても散文的でこりゃアカンわと思ったのだけれど、「文章がまとまってて自分の生活とも繋げられていて大変素晴らしかった」とお褒めいただいて、すごく嬉しかった。わたしが学校のことで人並に出来ることは文章だけだ。本当。


母が本屋に行きたいと言うので、帰りは母に迎えに来てもらってそのまま本屋に行った。わたしの本好きは母の遺伝。母は1冊、わたしは2冊本を買った。そういえば、わたし宇佐見りんさんに今とっても憧れてる。すごいよね。めっちゃ若いのに。やっぱわたしの1番の憧れは南条あやさんだけど、現代の作家さんで言えば宇佐見りんさんがすげ~と思う。あ、あと今日買った本は湊かなえさんの本で、わたしは「苗字が漢字で下の名前がひらがなの作家は良い」って思ってる、まぁそんなの偏見なんだけどさ(笑)。


ほんと。作家さん達すごいよね。わたしも来世では天才小説家になりたいなぁ…。

ぁあそういえば、精神科医にある時なぜか「なんでもなれるなら何になりたい?」って聞かれて、わたし小説家って答えたなぁ。やっぱ好きなんだよ。うん。わたし書くことを本当に愛してる。だから来世の夢は作家!ふふ。


帰ってしばらくして、担任から電話が来た。「色んな先生とちょっと話したりしてみたんだけど、その…どこの学校でも、欠席日数、厳しいかもしれない…。」とても心配そうな声。「ほぉ!そうなんですかぁ。まそうですよね~。分かりました!」と、元気に返したけど。なんとか泣かないようにしていた。いや、辛くない何も辛くないし悲しく無いんだよ。どこにも、どこにも行けない。自分の無能さに打ちひしがれる。あの頃不登校しなければ、なんてことは思わない。3年生に進級したての頃、元担任がいない事実に毎日泣いてばかりだったわたしが、そう簡単に学校に行けるわけが無かった。だから、後悔は全くしていない。けど、だけど、わたしはなんて無能なんだろうね。ああ、ああ、死にたいなぁ。もうやめにしたいよ。わたし。もう。ねぇ先生、わたしやっぱり先生いないとダメみたい。母が、2年生の秋ごろくらい、不登校になる前くらいに成績戻せって言うけど、わたし無理だよそれは。あの頃のわたしは、メンタルも人生1安定してたし、生きることが人生1楽で、楽しかったんだ。毎日。だけどそれは全部全部が元担任の力であって、今から戻せって言われたって無理な話なんだよ。

担任の心からわたしを心配する声が、逆にわたしのメンタルを壊していく。もう嫌だな。なんかもう、うん、いやだ。っていうか、早く学校始まって欲しいな。休みって自分の無能さに呆れてばかりだから。

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