3日目
今日も旅行先で、いとこ達と遊ぶだけ。可愛いもんだけど、大変。わたしやっぱり子供は欲しくない。寛容じゃないから。出来ないことを受け入れられないし、虐待する気しかしないもん。たとえ自分の子でも愛着が湧かないと思う。まぁそんなことどうでもいいけど。
夜。私、姉、両親、祖母で食事をしていた時。ふとわたしの首の手術の話になって、祖母はそのことを知らなかったから、「ああそう。3針縫ったの~」とわたしが話したら祖母は、「あ~そうなのぉ。私もねぇ。夜中にあの子を病院まで送ってもう何針も縫ったりしたのよぉ。大変だったわ。」と、訳の分からないことを言い出した。
「もう薬飲んだり腕もこう切ったり私ほんっっとに大変だったわぁ。」と祖母が言いハッとした。叔母のことだ。この場にはいなかったが、母の妹、すなわちわたしの叔母のこと。実は叔母はとてつもない元精神疾患者で、大学生の時、部屋に引き籠ってひどいリストカットをしたりODしたりしたそうだ。今でも叔母の両腕は、肩から手首までそれはもうびっしりと、大きなケロイドで埋め尽くされている。肩から手首まで両腕にびっしり、って、本当。ホントにすごいんだよ。わたしなんか到底比じゃない。それでも叔母は、結婚してわたしの従弟にあたる子供を産んで、今は幸せに生きている。
だから祖母がしているのは叔母の話。きっとわたしの手術の話を、自傷の傷を縫ったんだと勘違いしたのだろう。「もうめいちゃんもそんなやっちゃってぇ。私ほんとあの子には困らせられたんだからぁ。」と祖母はどんどん話す。父が「ちょっとお義母さん。その話は終わりにしましょう。」と言っても聞かない。祖母も大分年を取った。話が通じないこともちょくちょく出て来た。
って、いうか。困らせられた。って。本当、自傷癖持ちの子の親はこういう人が多い。自分の子が自傷なんかして私とっても困ってる。ああ私可哀想。というような態度をとるけれど、それは違う。親の所為で自傷に至る子がほとんどなのに、親はまだ自分可哀想をし続けて、子供を責め続ける。自傷することでさえも、責める。そういうところだ。そういうところ、のせいで、子供の自傷はどんどんエスカレートするのになぁ。とか考えていたのだけれども。
今日も私は半袖のワンピースにアームカバーだったから、そういうこと言われても仕方ないとは思うけど。これには苦笑いするしか無かった。ホント、血なんだなぁ。自分の娘が自傷するのは自分の所為なんじゃないか、とはぜっっったいに思わないから不思議なもんだ。むしろ、娘の所為で私とってもストレス、とまで思ってるんだから。祖母も母も変わらないところがあるんだなぁと思う。
ちなみに元自傷癖持ちの叔母は、わたしの自傷については何も触れない。まぁ元は自分がそうだったわけだし、触れない方が良いことを誰より理解してるんだろう。非常にありがたい。無駄に自傷にぎゃあぎゃあ詰め寄る人に良い人なんていないから、ね。
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