第17話 ノイルさんの本性?

ぅん?あれ、僕今どこに……。


あれ、足が動かないな…。手も動かない…。なんでだろう…。


「……あ、起きた?」


「シャ………さ……?」


口があまり動かない。


「…無理して話しちゃダメ…よ。落ち着いて……ね?怖くない…からね?」


「落ち……つく?でも…何で手が…?動かない……の?」


「あんまり思考回路も回ってないみたいだね。……まぁでも当然と言えば当然か…。」


「あの………ど…して…?」


「さっきね……君の頭に直接幻覚魔法使ったから……まだ残ってると思う…。もう少しすれば治るから安心していい…。」


「…………………。」


だんだん意識がはっきりしてきた。とりあえずノイルさんの部屋に居たところ急に頭に幻覚魔法をあてられたらしい。まだ少し思考回路が上手く回ってないような気もする…。


「ぅうう…。何で……こんな事を…?」


「…………言わなきゃダメ?」


「……はい。出来ればそうして欲しいです。」


「あの人ね………過去に何度か色々事件を起こしかけてる…。どれもある特定の年齢層を狙った物…だった…。」


「それって…?」


「幼児ばかりを狙っていた…。つまるところショタコン……という事。」


「……ノイルさんが?」


正直信じられない…。みんなに対してあんなにフレンドリーな人が未遂とはいえど、事件を起こすなんて…。


「………うん。隊長が全部未遂にしたけど…。」


「………大変なんですね……。ベイルさん。」


「……苦労人。いつも疲れてる……。」


だからいつもあんなに気怠げな顔なんだ…。


「それで、何であの時僕を連れ去ったんですか?」


あ、はっきり喋れるようになってきた。


「あのまま行けば多分誘導されてた…。思考を…。だから軌道を変えたの…。一度リセットして元の状態に戻した…。だから脳に直接使わせてもらった…。ごめんね?」


「………そうだったんですね…。じゃあこれから気をつけなきゃいけないんですね。僕の身の回りには危険が増えたなぁ…。」


「今回の事、君のお姉ちゃんに言わない方がいい…。きっと、恐ろしい事になる。殺されはしない…けどもっと恐ろしい事をされる可能性がある…。ノイルが…。」


「えっ…。」


それは……嫌だ。僕がこの部隊に馴れたのもノイルさんのおかげだし…それに…あんなに良くしてくれた人をそんな事にさせたくない。


「君がノイルを憎からず思ってるのは知ってる…。けれど、絶対に思考を操られちゃダメ…。」


「あの、思考を操られるってどうゆう事ですか?」


ずっと気になっていた事だ。そんな魔法があるなんて事聞いた事がない。そんな魔法存在しないはず…。


「あっ…。」


「気づいた?」


「そんな事…ありうるんですか…?僕以外に…。」


「うん。でも彼女はかなり特異なタイプ。扱いも難しいけど、使いこなせればとても強力になるの…。」


「そんな……じゃあノイルさんも……」








「「称号持ち。」」

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