第11話 その2 「お前の仕事はな…面倒な仕事だよ。」へっ?
次の日…。僕はまた行け、と命令されてしまいました。
もうあんな所行きたくないよぉ…。グスン。だって怖いもん。目がもう殺しに来てるんですよ⁉︎もうヤダァ…。
と、言いつつ行かなければならないので行ってみると、ベイルさんからこんな事を言われてしまいました。
「お前の仕事の内容なんだが…。少々厄介な事になってな。」
「へ?何でですか?」
「まだ決定事項ではないんだが…。お前の『分解』次第で仕事内容が変わってくるんだ。」
「仕事の内容が『分解』次第ってどういう事ですか?」
「ちょっとこの壁、分解してみてくれるか?」
「…こんなに大きい壁…。出来るかなぁ…。」
その壁の大きさは約五メートルくらいの大きな石壁。
「まぁ、全部じゃなくていいんだ。音をなるべく出さずに自分が入れるくらいの穴を開けることができれば…。まぁ、その…あれだ…。」
初めてベイルさんが言葉を濁す所を見た。って、自分が入れるくらいの穴って調節が難しくないですか…。しかも音も出さないって…。まぁ、やってみます!
「石壁だから…硬い?もし一気にやったら音が大きいから……よし!イメージはできたから…後は。『分解』!」
その時、不思議な事が起こった。
ファサァァァァァ。っていうような感じで一部分だけ砂?みたいな物になって飛んで行きました。
「…………。」
「思ったのと違ったけど…一応は出来たぞ〜!」
「デコル。」
「はい?」
「お前の仕事はな…面倒な仕事だよ。今決定した。」
「へ?」
何故⁉︎
「内のシャルルは幻影魔法が非常に上手くてだな…。隠密において、この中でかなり長けているんだが…。もし、お前が音もなく城壁を壊し、そこから忍び込んでしまえば…。」
そこまで来れば僕もわかりました…。つまりそれをシャルルさんと一緒に僕にやれと言うんですね⁉︎
「すまんな、デコル。新入りをこうも扱うのは心苦しいが…。最近少し怪しい貴族達がいてな…。そういった奴らの調査を頼みたいんだ。」
「僕にそんな事出来ますかね…。僕まだこの力が発現してからそんな日にちは経ってないんですけど…。扱いも難しいし…。」
「今すぐに行け、という訳じゃない。まぁ後々説明はしていってやるから安心してくれ。とりあえず、面倒な仕事になった事だけ伝えておく。まぁ、頑張ってくれ。」
「えぇ……。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます