第一章 領主編
第10話 はじめてのしゅっきん!そして人見知り発動!
僕の名前はデコル。普通の貴族の三男です。
そんな僕ですが、仕事は掛け持ちしています。その内の一つが遊撃隊の新人、という建前で僕の力を他国に狙われたり、無理矢理婚約の話を進められて他国の兵器にされる、などというバッドエンドを回避するために作ってくれた立ち位置なのです!
……………が。
やはり仕事には行かないといけないようで……。しかも行きたく無いって姉様に言ったら、
「すまん、あいつらが早く来させろとうるさくてな…。週に二回は行かせるという約束をしてしまったのだ……。すまん!デコル!私の意思が弱いばかりに……。」
「別にいいですよ。姉様は悪くないんですから…。いや、ちょっとしっかりそこはして欲しいかも…。まぁでも、仕事をい貰っている以上、行か無いわけにはいかないと思っていましたから大丈夫です!」
「いい子だなぁお前は……。」
嘘です。これっぽっちも思ってません。本当は、行きたくないなぁ……。って、完全に思ってました!
「う、んいやそこまで良い子じゃないよ……?」
「いや!お前は良い子だよ〜‼︎(>_<)」
とか言って抱きつかれるというラッキー?イベントがあった。僕はそこまでラッキーとは思わないんだけど、兄さん達から、
「世の男達からは死ぬ程恨まれるよ。ふふ。姉弟でよかったね。」
と、言われたからそうなんだろう。
まぁ、まとめると。
僕はこれから仕事に行ってくるのです。あの苦手な人たちの輪の中に…。
「はぁ、やだなぁ。」
「何がだい?」
「僕人見知りが凄いから、あの人たちの中に入っていくのが苦手なんだよ。だから憂鬱に…。って、ん?わぁ!ノイルさん!」
「そうだんたんだね〜…。ごめんね。あのときは久々の新人だったからみんな必死でね。いやだったなら謝るよ。ごめんね!」
「(あぁ、凄く良い人だこの人。なんか自分がものすごく申し訳ない事をした気分になって…いや。実際にしたのか。じゃあ僕も謝らなきゃ!)」
なんだか急にそんな気分になってしまった。
「僕のほうこそ、せっかく力もない僕を入れてくれたり、好意的に接してくれたりしたのに、怖がっちゃってごめんなさい!」
「………っんふ。大丈夫大丈夫。いつか慣れてくると思うよ?それまでゆっくり頑張って行こうね?」
「はい!」
「じゃあ、行こうか。」
______________________________________
「あら〜?ルーちゃんと…デコル君じゃない!まぁ〜。来てくれたのね〜。ベイルさん。シャルちゃん。デコル君来ましたよ〜。」
「お。来たか。」
「……デコちゃん久しぶり。」
僕はノイルさんに言われたとうり、頑張って前に出てみる。
「ご……ご無沙汰してまひゅ。う……ぁあ…噛んじゃった…うぅぅ。」
やっぱり人前怖いよぅ。恥ずかしいし…。プルプル。
「「「グハッ!!」」」
「ほう…コミュ症…いや、人見知りか…。さぁ、仕事内容の確認をするぞ!こっちに来い!」
「「「は〜い!」」…。」「ひゃい!」
「「「グハァッ!」」」
「もう良いよ、お前ら…。」
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