第470話 南国会議2

 俺が地球から帰ってくると、

支援の詳細が決まったようだ。


 ラリスの領地を取り戻すのは、やぶさかではないが、

他の諸侯も自領に、難民が押し寄せており余裕はないと、

揉めに揉めたそうだ。


 結局人口の1%、の16歳から25歳までの健康な男子か、

領地の総収入の1%を王家に差し出すという線でまとまったらしい。


 分り易い例で言うと、ヤシリギ共和国リンド郡子爵は、

人口が4000人位なので、40人の男子を出すか、

総収入は80億位らしいので、8千万ドラゴンを寄進するかである。


 うちの経済圏は、俺のおかげで相当潤ってはいるが、

それでも結構な痛手である。


 俺とアレーナ・ジョゼ辺境伯の2さしで相談中である。


 「うちは、人口1万人、いや今は1万3.4千人いるけど」

 「そのうちの100人以上若手を持って入れるのは痛い」


 「で星野さんに、資金の援助をして貰えないだろうか?」


 「え、このダンジョンの売り上げも、ほとんど貰っていないのにですか?」


 「そこを何とか頼む、これこの通りだ」と頭を下げてきた。


 「うちだと、寄進額は2億4・5千万ドラ位ですか?」

 「分りました、用意いたしましょう」


 「ただ、他の経済圏の方々も用意しなければならないのでしょうか?」


 「それは、他の領主の判断によるが、ほぼ泣きついてくるだろう」


 やっぱり、そうなるのだろうな・・はぁ。


 「本当に私はついているな、これでタチアナに良い婿が来てくれれば、

アレーナ家は安泰なのだが・・」


 「おそらく、一週間から10日間位で臨時の徴税官がくると思うから、

それまでに用意を頼む」


 週末には、ロンかヨンが来るだろうから、相談してみるか。

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