第215話 使節団到着

 その頃、ひとつの定期船がアレーナに到着した。


 「ここがアレーナか、やはり南国、この時期にしては暖かいな」


 伯爵が観賞に浸っていると、横から声がかかった。

  

 「失礼ながら、王都からの視察団の方とお見受けしましたが、左様でございますか?」


 「われは、ガエウ・シルバ侯爵なる、出迎えご苦労!」


 「これは、誠に失礼をいたしました、領主ジョゼは、

現在アレーナに住んでおらず、すぐそばのセブンスターという町に住んでおります、馬車にてご案内しますので、どうぞお乗りくださいませ」


 セバスチャンは思った、何で事務方じゃなく侯爵が来るんだよ、

それに冒険者みたいのは連れか? 侯爵の警護らしき騎士に聞いてみた。


 「ああ、彼女らは大三元帝国からの依頼で、魔王探索をしている者らしい」

 「わが国の将軍級らしいので、わが国の心証を悪くせぬよう、よろしく頼む」

 

 く、侯爵だけでもめんどくさいのに、他国の将軍まで接待するのか・・・、

てか、他国の将軍は、白い馬車にくぎづけた、乗りたいオーラ満開だ。


 「そこの冒険者の方々、よろしければ、

ご一緒にセブンスターまでご案内しますがいかがでしょうか?」


 「え、これに乗れるの、お姫様みたい・・・」


 こうして、黒と白の馬車は、セブンスターダンジョンへ向かった。


 「この馬車結構な速さで走っているけど、全然揺れないわね」

 「お尻も全然痛くならないし、こんなのが田舎に走っているとは思わなかったわ」


 「ちょっと、前から豪華な馬車がやってくるわ、何あれ?」

 「今、すれ違いながら、向こうの人たち、こっちに挨拶してたけど何?」


 こうして、視察団と元勇者一行の馬車は、ホテル前に到着した。




 

 

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