第2話 ジェニーとの出会い

今は俺って言っているけどこのころは ボクって言ってたな。

近所の友達だちとよくごっこ遊びしてたっけ。

「やめろよ~ くすぐったいだろ?」


ははは


ははは

とゲラゲラと笑っている記憶しかない。

自分のジョブに誇りを持っている家の育ちだから やってる遊びも「農民ごっこ」ばかりだった。


「体当たり」おりゃ!

うわぁ やられた~ からの 「召喚」


「召喚はずるいぜ!」


近所の友達とのごっこ遊びは 「召喚」というといつも勝たせてくれたから

最後は 「召喚」をいつも使っていた。


実際に俺たちがスキルを習得できるのは15歳になったとき 教会の洗礼を受けて初めてジョブが決まるり15歳になってスキルも使えるようになるんだ。

それまではスキルがわからない子の方が多いし 

近所の事のごっこ遊びと言えばたいていが農民ごっこ遊びになる。

でも 俺だけは 「召喚」が使えるとわかっているので ごっこ遊びだけは負けたことがなかった。

思えばギルドで鑑定してもらったあの日を 境によくなった面と ずっと 気になっていたことができた。


でも それも今日で解消できる。

なんでかと言えば 10歳になったら 神父様に直接質問をすることが許されるからだ。

あの日から ずっと ずっと 悩んでいた。

今日は その質問を神父様にするぞ! えい えい おー!


単刀直入に神父様に質問をしてみた。だって 回りくどい言い方をしたって神様の前では通用しないから。。

「神父様。オッパイ・・・ オッパイを触ったら結婚しなくてはいけないというのは本当の事なのでしょうか?」


神父「・・・。」

神の気を感じていらっしゃったのだろうか?神父様はたたずんでいらっしゃった。

そして 重い口を開いた。


神父「のう トシユキよ。お母さんの場合は 触ってもよい。。いいや ダメじゃが。よい。しかしじゃ。そなたが胸を触った女性がいたのなら、伴侶とすべきであろうな。将来は召喚士なのじゃろうから、そのぐらいの甲斐性を持つがよい!そう 神はもうしておるぞ」と神父様のお言葉はそれだけだった。


そうだったんだ。


知らなかった。 あのギルドのお姉さんの言っていたことが本当の事だっただなんて。

大変だぁ!

俺は もしかしたらギルドのお姉さんの胸に触れていたのか?いいや 触ってはいなかったはず・・。

だけど 気持ちが凹んだまま教会を後にした・・と思ったら教会の出口の階段でつまづいてしまった。


うわっぁぁぁぁ!!


きゃーー!


ドッタン!!


俺が転んで誰かを倒してしまったのか?

いいや 扉を開けた出会いがしらにぶつかったのはそっちの方だよ。

ん・・

ん・。

柔らかい、ぞ????



目を開けるとブルーの髪に元気なチューリップのような可愛い女の子の上に覆いかぶさっていた。

ぷにぷに・・。。

「あの もう いいかしら?」と起き上がる様に促してくる彼女。


彼女は起き上がると ブルーのつやつやした髪を風に揺らし

「お互い怪我がなくってよかったわね。 私は八百屋のジェニーよ。あなたは?」と挨拶を始めた

でも こちらの気持ちの準備がまだというか まず 誤らなくっちゃ・・。

「俺は。。農民のトシユキ さっきは ごめん」

微笑む彼女は 普段着を整えて「いいのよ。 私も急いでいたからごめんなさい。じゃぁ またね」と言ってそのまま教会へ入って行った。


あの子も教会に呼ばれていたと言うことは 俺と同じ10歳なのか?

そして 俺は感触の残る手をぷにぷにしてみた。

「あの子と 結婚しなくちゃいけない。」

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