第15話
ニコニコしながらチュー○を配る若松君。
ニヤニヤしてる夏ちゃん・・・。
そして私は夏ちゃんに
「あの光の粒にしちゃう球って、打つ時と打った後にアナウンスとか無かったけど無くても大丈夫なの?」
『うん、サイレント・モードって言って相手に気付かれない様にする奴なの、今回はあのロン毛を確実に消滅させたかったから使ったのよ。同期してる若松君のApp○ WatchからDATA通信で指示が有って、自分が送った手紙を握り潰してただけで消滅させるには、充分な罪だし、生きてて証拠隠滅されない様にってのと『ロン毛が、光の粒になって消えて行く光景を見た店員さんやお客さんが・・若松君の店に舐めた真似をするとどうなるかを、王都の人々に伝えて良い牽制になる』って来たからね。後、ロン毛を消滅させたら金貨30枚くれると言うんだもん。秋ちゃんと山分けね』
夏ちゃんは、私の顔を見て上手にウインクをした。
「えっ?山分け?じゃあ金貨15枚!凄いよ夏ちゃん!夏ちゃんが、ウインク出来るのが、わかった方がビックリだけど」
『ウインク位、前から出来たでしょ!気にするのそこ?』
私のスマホから夏ちゃんの抗議が聞こえる。
「えー?夏ちゃんアレは、ウインクじゃあ無くて、瞬きだよ〜、両目瞑ってたし」
等と、夏ちゃんと漫才をやって居ると、先程カウンターに居た猫獣人の確か、ツナさんがチュー○を胸に抱えて
「ありがとうございました、あのクソロン毛を消して下さって。あいつには、ほとほと困ってたんですよ。品物は横流しするし、代金として向こうに送る金や宝石も横領してたみたいですし。でも、向こうの世界とやり取りする魔導具を動かせるのが、あのクソロン毛だけだったんで。闇系の魔法が使える者が、少なくて仕方無く・・・」
そこへ、ニコニコしながら若松君が、やって来て
「ツナさん、これからはこの夏ちゃんに頼んで、私がこちらに時々来ますから安心して下さい。そう言えば、ツナさんは、人化が得意でしたね?夜、向こうに帰る時に一緒に来ますか?」
「行きます!行きます!行きたいです!」
ブンブンと首が取れそうになるくらい縦に振るツナさんだった。
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