ストレスを抜き出す機械だれか作って

ストレスってあるじゃないですか。



フラストレーションってあるじゃないですか。



そういう悪感情的なものを液体にする技術を誰か作ってほしいのだ。



ストレスから生み出される、可燃性の液体は新たなエネルギーを生み出す燃料として重宝されるに違いないのだ。



ストレスエネルギーサイクルである。



ストレスを抜かれることですっきりできて、かつその抜き出され可燃性の液体と化したストレスはエネルギーとして転用される。


対価として銭が発生すれば、ストレスなんて老若男女に関わらず少なからずあるからバイトや小遣い稼ぎとして訪れる者も多くなり、燃料に困ることもないだろう。



しかし、技術によってもたらされるのは光ばかりではない。


当然、そこには闇が存在する。



闇ストレス液である。


よりよりストレス液を得るために過剰にストレスを与える人材の取引が闇で行われたり、そうして生成されたストレス液の取引などが暗がりで行われてしまうのだ。



また、高濃度のストレス液をいったん服用してストレスとして戻してから一気にまた解消することによって、その差で快感を生み出すということを誰かが見つけてしまったりするのだ。


そして、そういうのは大体体に悪い。高濃度のストレスだけで体に悪いが、その落差が体に追いつけずに体調が著しく崩れるとかなんとかで法規制される。


闇ストレス液バイヤーの誕生である。


アッパーストレス解消中毒になった者たちは、そのストレスを売って、高濃度ストレス液を買うという負のサイクルにはまってしまう――



……なんか話ができそう。



それかあれだよ。液状にできる技術が生まれたけど、それが自然消滅してくれないパターンにおちいるとかがありそうではある。


そしてストレス液は海にまいたり土に埋めたりするとその範囲を汚染するとかでおいそれと捨てることができなくなって場所に困る。


今更やめようったって、人間高きに昇ると低きに行くのには不満がでまくるものだ。


そしたらどうしよう! ってなって、じゃあ人間に処理させようってなる。


人間から生まれたものだから、人間が取り入れる分には直ちに問題はない。


でも、非人道的だ! とか、商売のタネクレームの的にされる。


そこで闇ストレス解消業者ができてしまうのだ。


そのストレス、処分しますよ……という商売ができてしまうのだ。困った人材を安く雇用して、壊れるまで使い潰してしまうに違いないのだ……


そして、使いようによっては便利な技術には違いないのに、そういう事に利用されるからってことで規制が入ってしまうのだ。


ストレスから解放されたと思った人類は、それによって逆に更なるストレスにさらされることになるのだ。


そうして闇ストレス解消屋なる存在も噴出しだし、鼬ごっこになる。


負の感情から解放されるはずの技術が、新しい負のサイクルをまた一つ重ねただけになってしまうのだった……




なんということだ。


どう頑張っても新しいストレスのタネが生まれてしまうという事ではないか。


我々はどうやらストレスというものに思ったよりも支配されているという事らしい。(飽きた

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