第609話 妻として2
ピリピリとした雰囲気の中、葵が口火を切る。
「回りくどいのは面倒なので、端的に問います。
貴女は何者ですか?
少なくとも人間ではないはず。
悔しいですが、私の力では貴女を調べる事が出来ません。
先程の鍛治神様の様子から、何となく予想出来ますがね。」
葵は目の前の楓を上位神だと予測していた。だが、それを裏切る答えを聞くことになる。
『ふふふ
上位神ではありませんよ。』
葵は心の中をよまれて驚愕の表情になる。
「上位神!?」
予想だにしない言葉を聞いて葵以外はさらに驚きを見せる。
「だったら、神ですか?
いや、それなら私が調べられないのがおかしい。
上位神でないなら‥」
葵は予測が外れて動揺する。
『ふふふ
正解ですよ。
ほら、今少しだけ考えたでしょ?
その答えで合ってます。』
楓の言葉を聞いて葵が動かなくなる。
そして‥
葵は椅子から立ち上がると土下座の姿になる。
「も、申し訳ございません。」
葵が必死に謝罪する。
いつも冷静な葵が焦りまくる姿にNo.9達も唯ならぬ雰囲気を察して、同じように土下座する。
楓は全員の土下座を見て、抑えてきた神気を少しだけ解放する。
「クッ!」
楓としては針一本分の穴を開けた状況だが、葵達にとっては呼吸が苦しくなる程の力であった。
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